2005年06月30日

フランシスコ・アルヴィスとマリオ・ヘイス

以前にズーザ・オーメン・ヂ・メーロ著「ジョアン・ジルベルト」を要約紹介した時に、ジョアンの歌唱方法のくだりで『フランシスコ・アルヴィス・イ・マリオ・ヘイス』の話になりましたが、そのアルバムがオデオンの「10 POLEGADAS」で復刻されていたので、買って聴いてみました。

マリオ・ヘイスは一枚だけ聴いたことがあったのですが、シコ・アルヴィスとのこのデュエットで、彼の歌唱の特徴がより明確に掴み取れました。ジョアンが登場した時に「マリオ・ヘイスの現代版」と言われたのも何となくわかりますし、シコ・アルヴィスがこの録音でマリオ・ヘイスの歌い方の「秘訣」を「盗み取った」と言われるのも何となくわかります。

しかしやはりこれはジョアンとは全然違うよなあ。ぶっきらぼうで、投げ遣りで、確かに語るように歌ってはいるけれど、ジョアンのように考え抜かれて選び取られた手法ではないと思う。大雑把です。

興味のある人は聴いてみてください。でも、こういう考古学的な話、誰も興味なんかないか……(これだから「現代の音楽は聴きますか?」などと言われてしまうのでしょう)。
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2005年06月27日

Brazil Now! The G/9 Group

「もう買いましたか?」と言われて慌てて買いました。このグループ、背景とかはまったく知らないのですが(音を聴くのも初めてです)、ピアノがドン・サルヴァドール、ギターはネコ、ドラムスはウィルソン・ダス・ネヴィスのようです。1968年の録音。まあいろいろと微妙な時期ですが、タフなリズム隊と甘美な混声コーラスの組み合わせの妙が楽しいです。Retrato em branco e pretoも演奏しています。

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公園の音楽(1)

僕はたまたま東京都下吉祥寺の井の頭公園という公園の近くに住んでいます。このあたりに住むようになってかれこれ20年になります。

で、最近、とても心を痛めていることがあります。

それは、主に週末の話なのですが、公園に楽器を持ち込んで演奏している人たちの音楽がひどいのです。(続く)
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2005年06月24日

ネルソン・マシャード『ブラジリアーノ』

今月末に発売予定のネルソン・マシャード『ブラジリアーノ』の音を聴きました。

うーん、これはいい! 今年度日本で出るブラジル人アーティストのアルバムとしては最高の内容ではないでしょうか?(なんて、ろくに新譜を聴いていないのにそんなこと言っちゃいけないか?)

まあとにかく気に入りました。どこかの誰かさんのように「ブラジル音楽はもうつまらなくなっちゃった」と嘆いている方には特におすすめです。作詞はレオ・ノゲイラ。CDのカヴァーとブックレットのデザインもまた秀逸です。

http://www.koalarecords.net/migi.html#Anchor70173008
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2005年06月22日

アントニオ・カルロス・ジョビンとミッシェル・ルグラン

フランスにおけるミッシェル・ルグランという作曲家は、ブラジルにおけるトム・ジョビンという作曲家と結構立場が似ているのではないかと(フランスのポピュラーミュージック・シーンをちゃんと理解しているわけではない僕は)勝手に思っています。

トムとミッシェル・ルグランは1978年に会っているはずです。その場にはミハイル・バリシュニコフも一緒に居合わせていたと言います。どんな会話をしたのか聴いてみたいものです。ただ、意気が合ったことだけは確かだったようです。

トムは1985年にエリコ・ベリッシモの『時と風O tempo e o vento』のサウンドトラックを録音しますが、その中に「シャンソン・ポワ・ミッシェルChanson pour Michelle」という曲があります。さらにトムはこのサントラでヴィニシウスと共作した古い歌「最後の春Derradeira primavera」をミッシェル・ルグランの編曲で挿入したがったのですが、これはプロデューサーに拒否されています。うーむ。残念ですね。

ミッシェル・ルグランにトムの思い出を聴けないものかなあ。文書ででもいいので。

ちょっと試みてみましょうか?

2005年06月21日

ワルツ・フォー・モニカ

モニカ・セッテルンドが亡くなったことを、土曜日にお茶の水のディスクユニオンのPOPサインで知りました(最近日本では「モニカ・ゼッターランド」という表記が目立ちますが、僕としては昔から紹介されてきたこの「モニカ・セッテルンド」という表記に愛着を感じます)。

北欧のジャズ・ミュージシャンとしては、今年は4月にデンマークのニールス・H・O・ペデルセンが亡くなっています。僕は人並みにペデルセンを聴いてきましたが、そのニュースを聴いても「そうかあ」くらいにしか思いませんでした。でもモニカ・セッテルンドの死を知って、ディスクユニオンの売場で立ち尽くしてしまいました。

彼女は間違いなく僕の好きな女性ジャズ・ヴォーカリストの十本の指に入ります。ちなみにほかには、アン・バートン、アイリーン・クラール、カーリン・クローグ、ブロッサム・ディアリー、ベヴァリー・ケリーあたりが最愛の歌姫たちです。傾向というのは確かにありますね。ぎゃあぎゃあ歌うだけのヴォーカリストはまったく好みではありません。

モニカが亡くなったのは5月12日だったそうです。死因は焼死。自身の寝煙草が原因で、救急車を呼ぼうと電話を掛けて「こんな死に方はしたくない!」と叫んでいたそうです。でも車椅子の彼女は逃げられなかった。なんということでしょう。胸が締め付けられます。さぞかし苦しかったことでしょう……。

モニカ、安らかにお眠りください。あなたの例えばビル・エヴァンスとの録音は、世界中の音楽好きな老若男女をきっと今夜も暖めているに違いありません。

本当にご冥福をお祈りします。
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2005年06月19日

6月18日に聴いたレコード

 今日の東京はうす曇。朝は涼しかったけど、午後はそこそこ暑かったです。

*八時起床。

『エリス&トム』A面(入浴しながら)

『トム・ジョビン オス・アノス・60/ジョイス』A面(以下、原稿を整理しながら)

『ヴィラ・ロボス ブラジル風バッハ第一番・第五番/ザ・プリース・チェロ・オクテット』B面

*相方と外出して外で朝食兼昼食。途中で別れて僕は十五時頃帰宅。

『コンファメーション/トミー・フラナガン』A面(以下、仕事しながら)

『ゲッティン・アラウンド/デクスター・ゴードン』A面

『オールド・ワイン、ニュー・ボトル/ジョージ・ケイブルス』A面

『ダイナ・ワシントン・ウィズ・クリフォード・ブラウン』A面

*公演を散歩してビール。夕食の買い出し。

『14の輝ける星/アダルベルト・アルヴァレス&ソン・カトルセ』A面(以下、料理しながら)

『ブエナ・ヴィスタ・ソシアル・クラブ』C面・D面

*夕食。

『ワルツ・フォー・デビー/モニカ・ゼッターランド・ウィズ・ビル・エヴァンス』A面・B面

 以上、すべてLPレコードでした。

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2005年06月18日

吉祥寺アルヴォラーダで山本のりこさん

昨夜は吉祥寺ALVORADAで山本のりこさんのライヴでした。フルートは上西智子さん、パーカッションはホブソン・アマラル(ビーニョ)。

あまりの心地良さにうつらうつらしてしまうくらい(ごめん)、とても良かったです。山本さん、今とても好調のように思います。上西さんのサポートも絶妙でした。それからビーニョとは半年ぶりくらいに会いましたが、いつも思うのだけれど彼のパンデイロのあのサウダーヂは、一体何なんだろう?? まるで魔法のようです。

山本さんの「草の指輪」という曲は、僕は時々思い出して頭の中で流れていることがあります。そういう曲です。日本ボサノヴァ史(などというものがあるとすれば)に残る名曲だと思います。

そして歩いて10分で帰宅。ああ幸福。
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2005年06月15日

カイミ・ヴィジタ・ジョビン・アゲイン

ラティーナのサイトに出ているこのニュースは楽しみですね。ドリ、ナナ、ダニーロが、パウロ・ジョビンとダニエル・ジョビンとともにレコーディングに入ると。

僕はダニエルって結構いいセンスしているんじゃないかと思うんだけど。そんなこと言う人はいないみたいですね。
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2005年06月14日

吉祥寺アルヴォラーダでショーロ

吉祥寺のアルヴォラーダに行ってきました。ホーダ・ヂ・ショーロのライヴ・イヴェントでした。

実は吉祥寺の駅でHiroquinhoとばったり会ってしまって、それでこれはぜひとも行かなくちゃなあと思って出かけたのです。

しかし良かったです。本当に感慨深いです。ショーロを自分たちの音楽としてこれだけ熱演してくれている人たちがいるなんて。人生がまたちょっと楽しくなる感じです。

ショーロは本当に、僕がこれから残りの人生を通じて聴くべき音楽なんじゃないかという気になってきます。

徒歩圏内にこういう店があるというのもありがたいです。黒沢さん!
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2005年06月12日

ポリテアマ シコ・ブアルキ来日プロジェクト!

先日、ヴァスコ・デブリートと酒を飲みながら四方山話をしていて、シコ・ブアルキは日本に来てコンサートやらないかなあという話題になりました。

呼び屋さんは声を掛け続けているそうです。でも断られ続けているそうです。

で、「シコを日本に呼ぶ方法はあるよ」とヴァスコは言います。

なになに? どうやって?

「それはサッカー場を一つキープすることだよ」とヴァスコ。

シコ、サッカーやらないと駄目なんだそうです(笑)。それが彼の唯一の(かどうかは知らないが)リラックス&リフレッシュの手段なのだそうです。

なるほどなあ。呼び屋さん、どうです? 考えてみませんか? 安いもんだと思うけど。

秩父宮ラグビー場ならいつでも貸しますよ(笑)。プラッサにもコパにも近いしね! ただ、「これいいね」と気に入られて「欲しいよ」と言われたらちょっと困るけど(一応日本ラグビーの聖地なので)。

さてさて、ジョアンも二度も日本に来たことだし、「あと残るは」ですよね。シコ来日実現プロジェクトでも始動させましょうか?

でも大半の人は興味ないだろうなあ。

それでもって、ポリテアマというのは、シコが所有しているサッカー場の名称です。シコのDVDにも出てきます。
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2005年06月11日

シコの新曲

レイラ・ピニェイロとシコ・ブアルキが歌う新曲「Renata Maria」を聴かせてもらいました。作はシコ・ブアルキとイヴァン・リンス。

こういう記事もあります。
http://www.biscoitofino.com.br/bf/not_bfnamedia_cada.php?id=368

アルバム『Nos Horizontes do Mundo』が待ち遠しいです。
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2005年06月09日

ポリテアマ

さて、表題ですが、何の名前かわかる方はいるでしょうか?
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2005年06月08日

愛読しているコラム

ニッケイ新聞のサイトのパブ「伯剌西爾」は面白い。いつも楽しく読んでいます。

http://www.nikkeyshimbun.com.br/kgourmetclub.html
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2005年06月07日

『スーパーリザ』

 たまにはこういう新譜も紹介しましょうか?

 クラリス・グローヴァとフェリペ・ラディセッチの『スーパーリザSuper Lisa』は、エレクトロニックな処理を施していますけど、僕はかなり気に入りました。一つにはヴォーカルのクラリスが歌詞をとても大切に歌っていることが伝わってくること。もう一つにはメロディとハーモニーにMPBの「いちばん良かった時代」のフレイヴァーが感じられること。曲によってちょっとばらつきはありますけれども。ベスト・トラックは8曲目の「セニューラ」かな? ほとんどタンゴですが、カッコいい。10曲目の「ウン・オトロ・ファド」もいいね。確かなセンスが感じられます。

 こういう今ふうのアルバムを、僕のような……新譜は一切聴かないんじゃないかと思われている僕のような……人間が勧めることにはちょっとは意味があると思います。http://www.koalarecords.net/details/super.html
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2005年06月05日

大磯 オソ・ブッコ

昨日は大磯にヴァスコ・デブリートを訪ねて、そんなに飲んでもいないのですが、まあ、いつものように楽しく酔っ払いました。

僕の好物のいわしと、オソ・ブッコという豆と牛のすね肉のブラジル料理をゆう子さんが作ってくれて。

それと宿題ももらいました。シコの五作目の著作「ブダペスト」、とりあえず挑戦してみようと思います。

僕は決して友人の多い人間ではないのですが、彼と知り合えたことは、人生のちょっとした転換点でした。

ヴァスコ・デブリート、ありがとう。また会いましょう。

日曜日の朝、窓の外では小鳥が鳴いています。
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2005年06月04日

すごく気になる写真

 「ボサノヴァを創った男」の翻訳版と原書に掲載されている写真の中に、1986年、TVグローボの「シコ・イ・カエターノ」で、とキャプションのある写真があります。

 映っているのは、右から、カエターノ、シコ。そして左から、トム、その右隣がアストル・ピアソラです。

 これ、すごく気になります。トムとピアソラは、もしかしたらちょっとでも共演したことがあるのでしょうか?

 ちょっと調べてみようと思います。どなたかこの時のTVグローボの番組の内容をご存知の方がいらしたら教えてください。

2005年06月02日

フェルナンド・ペソア「ポルトガルの海」

 彩流社のブラジル/ポルトガル文学シリーズ。フェルナンド・ペソアの「ポルトガルの海」もぜひ紹介しておきたい一冊です。

 フェルナンド・ペソアは一八八八年リスボン生まれ。少年期を南アフリカのダーバンで過ごし、十七歳の時にリスボンに戻りました。一九三五年に亡くなるまで、外国語の商業文章を書く仕事をしながら詩作。しかし生前はほとんど知られませんでした。ユニークなのは、本名と三つの異名を操りながら、それぞれ作風がかなり異なる作品を残していることです。

 一連の作品は深く共感できるすばらしいものです。彼がブラジルのミュージシャンからも深く愛されていて、アルバム『ア・ムジカ・エン・ペソア』(トム、ミルトン、エドゥ・ロボ、ナナ・カイミ、ドリ・カイミらが参加)を捧げられているのは以前に紹介した通りですが、それもわかる気がします。表面的にではなく、本質的なところで、音楽と一致するところがあるように思うのです。

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2005年06月01日

あれこれ(201回目の記事)

六月に入りました。

このブログも昨日書いたのが200個目の記事だったようです(そういうカウンターが付いているのです)。昨年の10月10日に始めたので、234日中200日書いていることになりますかね。6.5日に1日はさぼっている計算になります。

昼間の仕事もちょっと大変なことになってきたので(いつの間にか役員になってしまった)、いつどうやってやめようかとずっと考えていたのですが(昼間の仕事をではなくて、このブログをですよ、もちろん)、まだお読みくださっている方がいくらかはいらっしゃるので、当面は細々と続けて参ろうと思います。

過去の記事がとっちらかっているので、整理もしないといけないですね。まあそのうちにやります。今後はちょっと話題に幅を持たせようかなとも思っています。

そうそう、ロスアンジェルスでジョアンの夢を見ました。どういうわけだかジョアンが演奏のミスをしきりに僕に詫びているのです。僕は僕で、そんなミスはどうでも良くて、あなたの演奏はとにかく本当にすばらしいんだからとしきりと訴えていました。

時々あの時のジョアンの演奏が頭の中で再現される時があります。ほぼ完璧な状態で。

DVDはいらないですね(笑)。
posted by naoki at 21:20| Comment(10) | TrackBack(0) | どうでもいいこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする