2005年10月31日

10月30日に聴いたレコード

*今日は寝坊しました。十時起床。雨が上がって柔らかな日射しの一日でした。以下、洗濯と掃除をしながら。

『タイド/トム・ジョビン』A面

『二人と海/タンバ4』B面

『ツァラトゥストラはかく語りき/デオダート』A面

『ヴィア・ブラジル/タニア・マリア』AB面

『サンバを歌おう/マルチーニョ・ダ・ヴィラ』A面

『サンバの陽気な仲間たち/オス・オリジナイス・ド・サンバ』A面

『ネイ・マットグロッソ・インテルプレタ・カルトーラ』

『シコ・ファリア・カンタ・シコ・ブアルキ』

『ソングブック カルロス・リラ』

*以下、原稿を書きながら。

『ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第二番/ウラディミール・アシュケナージ アンドレ・プレヴィン指揮ロンドン・シンフォニー・オーケストラ』A面

『ブラームス・チェロソナタ第一番・第二番/ピエール・フルニエ ウィルヘルム・バックハウス』AB面

『ベートーヴェン・チェロソナタ第一番・第二番/ピエール・フルニエ フリードリッヒ・グルダ』AB面

*日が暮れかけてきたので公園を歩いてビールを飲む。以下、夕食の仕度をしながら。

『キング・サイズ/アンドレ・プレヴィン』A面

『ア・ナイト・アット・ザ・ヴァンガード/ケニー・バレル』A面

*夕食。

『マイ・ファニー・ヴァレンタイン/トゥーツ・シールマンズ&ルイス・ヴァン・ダイク』AB面

*食後にもう一仕事。

『アフィニティ/ビル・エヴァンス&トゥーツ・シールマンズ』A面

『ブラジルの渡辺貞夫/渡辺貞夫とブラジリアン・エイト』

『ソング・フォー・ザ・ジェット/トニー・ベネット』A面

『ニューヨークの休日/メル・トーメ』A面

『夜のガスパール(ラヴェル名演集)/マルタ・アルゲリッチ』AB面

『スクリャービン・ピアノ協奏曲嬰ヘ短調/ウラディミール・アシュケナージ ロリン・マゼール指揮ロンドン・フィルハーモニー・オーケストラ』A面

*A面B面の表記があるものがLPで、ないものがCDです。

*それにしてもアルゲリッチのラヴェルは何と心地良いのだろう?

*CD『ブラジルの渡辺貞夫』のライナーノーツに、一九六二年十一月のカーネギー・ホールのボサノヴァ・コンサートで「アメリカ側のメンバーの中にはスタン・ゲッツやハービー・マンが含まれていた」という記述がありました。含まれていないって!

*追記
この件、僕の理解では米国人は出演していないはずなのですが、万一のこともあるので、できる限り調べてみます。
posted by naoki at 00:34| Comment(15) | TrackBack(0) | 今日聴いた音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月30日

タンバ4メキシコORFEON盤

*今日の昼間は仕事で浅草橋にいました。浅草橋に行くと僕はいつも「浅草橋って知ってますかー/秋葉原と両国の間にあるー」(狩人の「アメリカ橋」のメロディで)と歌いたくなってしまいます。くだらなくてすみません。

先日書いた「タンバ4の1970年録音メキシコORFEON盤」というのがタワーレコード吉祥寺店に並んでいたので買ってきました。聴いていてなんだかおかしいなと思ってジャケット裏を見ると、なんだ、ピアノはルイス・エサではないのですね。ルイス・エサが一時期タンバ4から離れていた時の録音で、ピアノはラエルシオ・ヂ・フレイタスが務めています。それでやはりいつものタンバ4・3とはちょっと異なった演奏になっています。楽しいアルバムだとは思うのですが、ノリ一発で押しまくると言うか、力技ですね。ルイス・エサを研究するには良い材料になるかもしれません。

*10月28日までのアクセス数が110182と、11万を超えました。ご覧いただいてありがとうございます。それからえんたつさん、お心遣いありがとうございます。楽しんでやっているので、大丈夫です。これからも宜しくお願いします。
posted by naoki at 04:22| Comment(15) | TrackBack(0) | 新譜紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月29日

『男が女を愛する時』ルイス・ヴァン・ダイク・トリオ

*今日は一日仕事で茨城県にいました。北関東は少しずつ秋から冬の気配を滲ませつつあります。

「好きなピアニストは?」と訊かれると、いつもとても迷うのですけれど、ブラジル音楽、ジャズ、クラシックを通じて、もしかしたらこれほど長年愛聴しているピアニストはいないかもしれないと思う。それが、ルイス・ヴァン・ダイクです。

大方のジャズ・ファンと同じように、彼のピアノに初めて触れたのは、こちらも僕の最愛のヴォーカリストの一人、アン・バートンの『ブルー・バートン』『バラッド&バートン』によってでした。

「ゴー・アウェイ・リトル・ボーイ」「バン・バン」「サニー」……どれを取っても懐かしいです。それからは、ことあるごとにルイス・ヴァン・ダイクのLPを買い漁るようになりました。

もともと日本でLPとして出ていたのは、この『when a man loves a woman』だけだったと思います。そしてこれが本当にすばらしい出来だった。聴き慣れていたビートルズ・ナンバーや「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」や「青い影」や「ワンス・アポン・ア・サマータイム」が、新しい光を得て輝き始めたように感じたものです。

でも別に、とりたてて変わった演奏ではないのです。全然奇をてらっていない。それぞれの楽曲をかなりストレートに、そして、丁寧すぎるくらいに丁寧に弾いている。それだけです。タッチはどこまでも軽快で、ころころと良く弾みます。そして絶妙のタイム感覚。でも聴きようによっては、こんなのイージーリスニングじゃないかと言う人もいるかもしれない。

そういう意味では、1980年代以降に発売された彼のアルバムには、ちょっと、うーん、どうなのかなあと思うものもあります。もともとちゃんとしたオリジナリティを持っている人なのですから、まっすぐに弾き続けて欲しかったと、僕なんかは思ってしまうのですけれども。

しかし、こういうピアニストを好んで聴いているのは世間広しと言えども僕だけだろうと思っていたら、この5年くらい、何かにつけて話題に上っているようで、嬉しさと淋しさが入り混じった複雑な心境です。

ルイス・ヴァン・ダイク。ぜひとも名前を覚えていただいて、機会があれば耳を傾けていただきたいピアニストです。
posted by naoki at 01:18| Comment(13) | TrackBack(1) | ウン・ポコ・ジャズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月27日

『ウン・ピアノ・アオ・カイル・ダ・タルヂ』ジョビニアーナス

*珍しくこの4日間は酒を呑んでいません。たまたま時間がなくて自然にそうなっているだけなのですが、ちょっと不思議な感じです。でも、呑まないと一日が長くなることは間違いないなあ。

エルドラードというレーベルから出ているこのアルバム、7人のピアニストがトム・ジョビンの曲13曲を競演しています。ラジオ・エルドラードの「ウン・ピアノ・アオ・カイル・ダ・タルヂ」という番組のために録音されたトラックを集めたもののようです。

ところがこれがあまり面白いアルバムではありません。半分くらいはちょっと退屈な演奏です。やはり、ただミュージシャンを集めて誰それの曲を演奏させようというだけでは、それほど良いものは作れないのでしょう。つくづく、アルミール・シェヂアックは偉かったんだなあと思います。

そういう中で、C「só danço samba」、E「estrada do sol」、F「olha pro céu」、H「choro」を弾いているパウロ・セーザル・ゴメスの演奏は丁寧でとてもいい。あと、G「triste」、J「bonita」、L「o amor em paz」のマンフレド・フェストもタッチが小気味良い好演です。

でもベストはKマリーナ・ブランダォンの「o que tinha de ser」。個性的な解釈のクラシカルな演奏が印象に残ります。

やはり、こういう企画盤であればなおさらそうですが、演奏における個性というのは大切だし、難しいです。

2005年10月26日

アライジ・コスタ『ファランド・デ・アモール』(コアラ・レコード)

*またやってしまった。CDの二重買い。一枚一枚を大事に大事に買っていた十代の頃には決してなかったことです。当時はLPだけど。

今日は、やはり昨年コアラ・レコードから発売された、アライヂ・コスタ(アライジ・コスタ)の『ファランド・デ・アモール』を。

大ヴェテランの彼女の、これは10年ほど前のフランス録音。トム・ジョビンの「三大ロマンティック」の一曲であるタイトル曲「falando de amor」を精一杯の哀切を込めて歌い上げています。トニーニョ・ド・カルモというギタリストの端正な伴奏もグッド。

あとは、パウリーニョ・ダ・ヴィオラの「tudo se transformou」もいい。ところでこの曲、前から思っているのですが、ところどころ「chega de saudade」に良く似ていらっしゃる。

また、アルバムのラストで歌っているスエリ・コスタとアベル・シルヴァの名曲「amor é outra liberdade」が心に沁みます。

アライヂ・コスタのようなサンバ・カンサォンの時代の名歌手が、歌一本で今の時代にしっかりと立っていることを示している好盤です。
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2005年10月25日

クラウディア・テリス『サウダデス・ダ・ボサノバ』(コアラ・レコード)

*日本中どこに行ってもセイダカアワダチソウの美しくない黄色が猛威を振るっています。

コアラ・レコードの話になったので、ついでに何枚か紹介しようと思います。まずは、以前にもちょっとだけ触れたことのあるクラウディア・テリス(テレスという表記になっています)の『サウダデス・ダ・ボサノバ』から。

シルヴィア・テリスの娘といっても、一九七三年からキャリアをスタートさせているというので、もういいお歳なのでしょう。歌い方は母親に生き写しです。情感たっぷりなのに「軽さ」を備えている。そしてうまい。

このアルバムは、二〇〇〇年発売の『シェガ・ヂ・サウダーヂ』と二〇〇一年発売の『サンバス・エ・ボサス』の二枚からピックアップしたもので、他にボーナストラック三曲を収録。そのボーナストラックの中にトム・ジョビンとマリーの・ピントの「算数の授業aula de matemática」などというマイナーな曲があるので驚きです。

あとはピアノをバックに「o amor em paz」と「insensatez」というトム/ヴィニシウス・ナンバーを続けて歌っているあたりが聴きどころ。『シェガ・ヂ・サウダーヂ』というアルバムがヴィニシウスのトリビュート・アルバムだったようで、ここでもヴィニシウスの曲が約半分を占めています。

昨年発売された時にはほとんど話題にならなかったと思いますが、これは買っておいて損のないアルバムです。
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2005年10月24日

銃器市販禁止法案とサニー・アルヴェス

注目していたのですが、ブラジルの銃器・弾薬の市販禁止法案は、10月23日の国民投票の結果、反対が賛成を上回り、結局否決されました。

非常に難しい判断ではあったと思います。銃が手に入らなくなったら、一体どうやって自分の身を護るのか? 反対派はこの主張をメディアで展開して中間層を取り込んだようです。言っていることはわからなくはない。でも、この結果はやはり残念です。「実情を知らないからそういうことが言えるんだ」と言われたらそれまでかもしれないけれど。

そこで今、コアラ・レコードから出ている、サニー・アルヴェスの『ダ・コル・ド・ペカード』を聴いています。

サニー・アルヴェスは、アルミール・シェヂアックの恋人でした。2003年5月23日のあの忌まわしい事件の時にも、彼と一緒にいました。アルミールの自宅に帰った2人は武装した2人組に襲われます。そして車に乗せられるのですが、その時、アルミールは犯人の1人が誰なのかを認識しました。それがあだになって、アルミールは車から降ろされ、四発の銃弾を浴びせられました。サニーは奇跡的に明け方になって解放されます。犯人2人は間もなく逮捕されました。

サニー・アルヴェスは、アルトゥール・ヴェローカイの『サウダージス・ヂマイス』で注目を集め、ミルトン・ナシメントのミュージカル『ミサ・ドス・キロンボス』などにも参加。アルミールのプロデュースでデュー・アルバムを準備していた頃に、この事件が起こりました。遺志を継いだのは、アルミールの友人だったヴァスコ・デブリート。ヴァスコの尽力で、このアルバムは日本で日の目を見ることになりました。

アルバムの出来はすばらしい。何というしなやかな声をしているのだろうと思います。カルトーラの未発表曲「Beijos」を録音しているのも聴きものです。ヴァスコの「Fiz um samba」も歌っています。全曲を通じて、すばらしく表現力の豊かなヴォーカル。ちなみに彼女の父親ルイス・アルヴェスは、ミルトンのサポートを務めていたソン・イマジナリオのベーシストでした(ピアノはヴァグネル・チゾ、ドラムスはホベルチーニョ・シルヴァ)。

サニー・アルヴェスはアルミール・シェヂアックの命を奪った銃声をどんな思いで聴いたのか? 彼女の歌声を聴きながら、アルミールの冥福を祈り、銃のない社会を夢に見て、今夜はそろそろ眠ります。
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2005年10月23日

ルイス・エサを聴くなら・・・

*今日の日中は神奈川の大和で仕事だったのですが、あまりにも空が青くて、思わずそのまま小田急で海まで行ってしまいそうになりました。いい天気だった!

コメントをいただいている皆さん、ルイス・エサがお好きなんですね。僕も人並みに聴いているつもりでいましたが、語れるほどではありません。LP/CDを数えてみたらタンバ3・4とルイス・エサのリーダーを合わせて計8枚しかありませんでした。

ルイス・エサを聴くとしたら、どのアルバムがいいでしょう? 詳しい方にぜひお聴きしたいものです。

なお、タンバ4の1970年録音メキシコORFEON盤が、近日CDで発売されるとのこと。ディスクユニオンのサイトで「幻の逸品」と紹介されています。

*尾崎さん

トム・ジョビンとルイス・エサとは、世代がちょっと違います。トムは1927年生まれで、ルイスは1936年生まれです。ルイスにとってトムはちょっと近寄り難いくらいの先輩に当たったのではないかと思います。親交はもちろんあったに違いありませんが。

ちなみにちょっと生年を並べてみると、

ヴィニシウス・ヂ・モライス 1913
ルイス・ボンファ    1922
イズマエル・ネット   1925
トム・ジョビン     1927
ニュウトン・メンドンサ 1927
ジョニー・アルフ    1929
ホナルド・ボスコリ   1929
ジョアン・ジルベルト  1931
セルジオ・ヒカルド   1932
ジョアン・ドナート   1934
ルイス・エサ      1935
カルロス・リラ     1936
ホベルト・メネスカル  1937
バーデン・パウエル   1937
セルジオ・メンデス   1941
アイルト・モレイラ   1941
フランシス・イーミ   1941
ナラ・レオン      1942
エウミール・デオダート 1942
カエターノ・ヴェローゾ 1942
エドゥ・ロボ      1943
シコ・ブアルキ     1944
エリス・ヘジーナ    1945
ガル・コスタ      1945

ということになります(わかったようなわからないような……)。

そう言えばルイス・エサはニュウトン・メンドンサのピアノに非常に興味を持って、ニュウトンの演奏するインフェルニーニョ(一応「安キャバレー」と訳しておきます)に通い詰めていたそうです。
posted by naoki at 23:26 | TrackBack(95) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月22日

エンコントロ@オー・ボン・グルメ

*今日の昼間は仕事で埼玉の狭山にいたのですが、東京近郊もめっきり秋めいてきました。

 tokyorioさんにコメントをいただいた、一九六二年八月のオー・ボン・グルメでのライヴ「エンコントロ」。トム・ジョビン、ジョアン・ジルベルト、ヴィニシウス・ヂ・モライス、オス・カリオカスが出演し、「イパネマの娘Garota de Ipanema」、「ジェット機のサンバSamba do avião」、「ソ・ダンソ・サンバSó danço samba」、「祝福のサンバSamba do bênção」、「宇宙飛行士O astronanta」が初演されたという、ボサノヴァの絶頂期の記念碑的ライヴ。「幾晩もの録音が残っている」(「ボサノヴァの歴史」)というその音源が、どうして公式に発売されないのか? その理由は、「ボサノヴァの歴史」の原註でルイ・カストロが簡明に説明しています。

「『オー・ボン・グルメ』でのショーをレコードにしてリリースするのに障壁となっているのは、技術的な問題ではない。今日では、どんな雑音でも、音質の問題は解決できてしまうからだ。ただ、ショーの出演者の多くが、“ひどい歌を聴かせている”と考えているため、許可しないのである。ジョビンとジョアン・ジルベルトのデュエット、あるいはヴィニシウスとのトリオが聴ける唯一の機会なのだから、これは残念なことだ。歌い方に関しては、彼らが自分たちのレコードで歌っているのとたいへんよく似ている」

 ヴィニシウスもトムも亡くなってしまった今となっては、この音源の公式発売に反対しているのは、もちろん、あのお方お一人です……。

2005年10月21日

エヴァンス・プレイズ・ジョビン(アゲイン)

*アルバート・フィーニーってだんだんジョビン顔になってきたなと思うのは僕だけでしょうか?

じゅんさんからいただいたEメールに、「そう言えば(ビル・エヴァンスは)『Intermodulation』で「Jazz Samba」ってやってますね」とあって、「そんなのあったかな?」とちょっと気になりながらもそのままにしていたのですが、今夜ようやくレコードを引っ張り出して聴きました。

米国では「ジャズ・サンバ」という曲名は「ソ・ダンソ・サンバ」の英訳として使われることが多いのですけれど、これは「ソ・ダンソ・サンバ」とはまったく別の曲。まるで「ラヴ・フォー・セイル」を裏・裏で演奏したような楽想の曲です。そして、作者としてクラウス・オガーマンの名前がクレジットされています。

想像するに、オガーマンがトム・ジョビンとの共演にインスピレイションを得て作った曲なのではないかと思います。ちょっと検索してみたかぎりでは、オガーマンの「ジャズ・サンバ」という曲はほかに演奏は発見できませんでした。もしかしたら完成させるにはエヴァンスのリトル・ヘルプを得ているのかもしれません。面白いなあ。オガーマンを間に挟んで、トム・ジョビンとビル・エヴァンスが繋がっていたような気がします。
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2005年10月19日

『メモリアル』ヴァグネル・チゾ&ゼー・ヘナート

*今日は仕事上の付き合いで連れて行ってもらった料亭で生まれて初めてすっぽんの鍋を食べました。うーん、こういうものなのかあ。

 さて、このアルバムは別にトム・ジョビンのソングブックではないのですが、関連アルバムとして紹介するのも悪くないと思います。

 ボサノヴァ大統領として有名な(もちろんそれだけで有名なわけではないですが)ジュセリーノ・クビチェック大統領の生誕(一九〇二年九月十二日)百周年を記念して製作されたアルバム。クビチェックの生い立ちを辿りながら、その時々を彩った名曲を収録。ヴァグネル・チゾのピアノと中編成のストリングスをバックに、ゼー・ヘナートが哀感たっぷりのヴォーカルを聴かせます。

 トム・ジョビンの曲は「O grande amor」と「Lamento no morro」のメドレーを一九五五〜六〇年(クビチェックの大統領在任期間)を代表する曲として収録。ブックレットにはこう書かれています。「『黄金の年月anos dourados』の興奮の中でシネマ・ノーヴォが生まれた。ブラジルの熱狂であるサッカーでは王様ペレが一九五八年のワールドカップ優勝によって王冠を戴いた。恵みの風はジュセリーノ・クビチェックの批判のずっと遠くに吹いていた」。そしてそのクビチェック政権下のブラジルを象徴していた一つがボサノヴァでした。

 演奏曲の中では、アタウルフォ・アルヴィスの「Pois é」が切なくていいです。

*何だか最近ビスコイト・フィーノの宣伝ばかりしている気がする。

2005年10月18日

今年のブラジルのベストアルバムは?

*今日は関西(京都、大阪、和歌山)に日帰りで出張。朝4:30に自宅を出て、帰宅したのは午前1:15というハードな一日。まあ移動中は居眠りしたりもしているのですけれど。で、ロッテの優勝を関空の塔乗口で見て、帰りの機内で小泉の靖国参拝を知りました。

恒例のブラジルディスク大賞の投票が始まるそうです(http://www.j-wave.co.jp/05brasil/)。僕はブラジル音楽であれば何でも聴くという人間ではないですし、例年だいたい見たことも聴いたこともないアルバムが上位に名を連ねているのですけれど、去年はジョアン・ジルベルトの『イン・トーキョー』が1位だったのかな?

で、今年は僕は、トム・ジョビンのミナスのライヴと、マリア・ベターニャのヴィニシウス集のどちらかですね。でも前者はずっと昔の録音なので今年の対象ではないのかな?

何だか「かな?」ばかりですみません。
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2005年10月17日

10月16日に聴いたレコード

*八時起床。朝から雨の降る肌寒い一日。でも僕はこういう日がそれほど嫌いではありません。以下、片付けものをしながら。

『ジ・アート・オヴ・ティー/マイケル・フランクス』A面

『ナウ・ヒー・シングス、ナウ・ヒー・ソブス/チック・コリア』A面

『エン・エスパニョール/シコ・ブアルキ』A面

*以下、原稿を書きながら。

『ブレイキン・イット・アップ/バリー・ハリス』A面

『ブラジル65/セルジオ・メンデス』A面

『オレ! ボサノヴァ/ローリンド・アルメイダ』A面

『キャロル・ベイヤー・セイガー』A面

*スカイパーフェクトTVでラグビーを観戦。以下、再び原稿を書きながら。

『もうひとつのジョビン/アナ・カラン』

『ヴォセー(あなた)/レイラ・ピニェイロ』(地震)

『アップル・ジュース/トム・スコット』A面

*雨が上がったので公園を散歩して、夕食の材料を買い出し。夕食は二色スパゲティ。以下、食後に再び原稿を書きながら。

『トム・ブラジレイロ/フィロ・マシャード・イ・シベーリ・コドーニョ』

『キ・ファルタ・ヴォセ・ミ・ファス/マリア・ベターニャ』

*以上、A面B面の表記があるものがLPで、ないものがCDです。

*ふと思い付いて聴いたキャロル・ベイヤー・セイガーが懐かしかった。今何しているんだろう?
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2005年10月16日

エヴァンス・プレイズ・ジョビン

*luzazulさんのblogで教えていただいて、三鷹市の国立天文台の特別公開に行って来ました。非常に興味深かったです。しかしどういうわけだか見学後にぐったりと疲れてしまった。あの広大な敷地には何だか特別な重力が掛かっているような気がします。

ちょっと昨日の話の続きです。僕は昔から「エヴァンスってジョビンを演奏しないよなあ」と思っていたのですが、今日、レコード棚を引っ繰り返していて大変な発見をしました(あくまでも僕にとっては「大変な」という意味ですが)。

74〜75年録音の『エロクエンスEloquence』の曲目の作者に、アントニオ・カルロス・ジョビンの名前がありました。演奏しているのは、「サウダーヂ・ド・ブラジルSaudade do Brasil」という曲。早速聴いてみると、これは『ウルブUrubu』に入っている「サウダーヂ・ド・ブラジルSaudade do Brasil」ではなくて、『マチータ・ペレーMatita perê』に入っている「ショーラ・コラサォンChora coração」でした。

こんなにマイナーな曲を演奏するなんて、なんだ、エヴァンス、ちゃんとトム・ジョビンを聴いていたんじゃないの。ほとんど演奏しなかったのは、エヴァンスの嗜好とトムの楽曲の構造とが異なっていたからでしょうか? それとも何かほかの理由によるのでしょうか?

しかしこのエヴァンスの「サウダーヂ・ド・ブラジル」すなわち「ショーラ・コラサォン」、気合の入ったすばらしい演奏です。エディ・ゴメスとのデュオで、半分はエレクトリック・ピアノを弾いているのですが、リヴァーサイドの全盛時代を思わせるような、めくるめく起伏のある熱演。こういう演奏を聴いていると、次から次へと聴きたいレコードを思い出してしまって、秋の夜もあっと言う間に更けていってしまいます。

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2005年10月15日

ビル・エヴァンス参加の『ゲッツ/ジルベルト』?

*いい季節ですね。真夏のビールはもちろんですが、このくらいの季節のビールがまたおいしいですね。

いただいたeメールの中に、「クラウス・オガーマンを通じて、トム・ジョビンはビル・エヴァンスと接点はなかったでしょうか?」というご質問がありました。

以前に散々けちをつけたスイングジャーナル社の「ジャズ・ボサノバ名曲名盤」(平成10年発行)40ページに、「ビル・エヴァンス参加の『ゲッツ/ジルベルト』?」という「え?」と思うような見出しがあって、次のようなエピソードが掲載されています。

『ゲッツ/ジルベルト』の録音前に、ジョアン・ジルベルトはデモテープを作りたがっていて、トム・ジョビンに「腕のいいピアニスト」の紹介を求めた。ジョビンが連れてきたのがビル・エヴァンスだった。ジョアンは「ブラジル人たちのまちがった『ヂサフィナード』の歌い方」を披露して、それは皆に大いに受けた。二人は「コルコヴァード」と「ヂサフィナード」を録音した。

「ジョアンとエヴァンスのデュオという極めて貴重なセッションが2曲存在したことも事実で、そのテープはジョビンが所有していたが、残念なことに72年に火災によって消失してしまった。もしそのテープが今も存在していたら……」

このエピソード、ジーン・リースの言葉によって『ザ・マン・フロム・イパネマ』のブックレットでも紹介されているのですが、さて、どうでしょう? 率直に言って、僕にはちょっと信じられません。第一、トム・ジョビンのようにピアノの腕も一流の音楽家が、どうしてデモテープを録音するのに他のピアニストを連れて来なければいけないのかがわからない。それに、そういう事実があったのだとしたら、トムやジョアンの発言からももっと語られていて良いように思うのですが、そういう痕跡はまったくありません。さらに、『ゲッツ/ジルベルト』は一九六三年三月の録音ですが、その前後にエヴァンスが録音したレパートリーに(ちょうど『自己との対話』の頃なのですが)その影響がまったく表われていないというのも解せません。テープが「火災によって消失してしまった」というのも、話ができすぎのような気がしてしまいます。

でも本当にそういう録音があったのだとしたら、そしてそれが発掘されたりしたら、それこそ大騒ぎになるでしょうね。

2005年10月14日

トム・ジョビン最初の作品(3)

*質問をいただいて答えをまとめるのは良いですね。僕自身調べ直したりしてとても勉強になります。

その後、この曲は長らく取り上げられることはありませんでしたが、レオ・ペラッキの録音からちょうど四半世紀を経た一九八三年に、再び息を吹き込まれました。

ミゲル・ファリア・ジュニアが監督した『偉大な愛を生きるためにPara viver um grande amor』は、ヴィニシウス・ヂ・モライスとカルロス・リラのミュージカル『憐れな金持ち娘』のリメイクでしたが、この映画にトム・ジョビンは三曲を提供しました。そのうちの一曲が、「おまえが恋人になる時Quand a Tê ficar boa」すなわち「ムーンライト・ダイキリMoonlight daiquiri」にシコ・ブアルキが歌詞を書いた「イマジーナImagina」でした。ヴォーカルはジャヴァンとオリヴィア・バイントン。こうして、トムの「最初の作品」は現代に蘇りました。

その後、この曲は「イマジーナ」として知られるようになり、クアルテート・エン・シーほかにカヴァー・レコーディングされています。その中では『イネーヂト』の二枚目の冒頭のトム本人によるピアノ・ソロと、おそらくトムの最初の構想に近いと思われる『ジョビン・シンフォニコ』収録のマリオ・アヂネ編曲によるストリングスの演奏の2つが代表的演奏だと思います。いずれもインストゥルメンタルなのですが。

この曲、ラヴェル、リスト、ショパンなどの影響が指摘されています(確かにフランスの曲みたいだと思います)。トム・ジョビンのある一面が凝縮したような気品と華麗さのある曲。トムの若き日の何十何百もの習作の中で、この曲を「自分の最初の作品」として公言することにしたトムの意図はわかるような気がします。

*先日来お寄せいただいたeメールの中で、トム・ジョビンの好きな曲を一曲挙げていただいた二十名の中で、「イマジーナ」というお答えが3つもありました。これにはちょっと驚きました。こんなにマイナーな曲を……。日本のファンは、すごいと思います。

2005年10月13日

トム・ジョビン最初の作品(2)

*この話、続きがまだでした。

さて、初めてこの曲を録音したのは、この時代のラジオ番組の人気指揮者、レオ・ペラッキでした。

トム・ジョビンとも親交が深かったレオ・ペラッキは、一九五八年にオデオンに『カクテルズCoctails』というアルバムを彼と彼のオーケストラ名義で録音しています。このアルバムの中で、トムの曲は三曲演奏されています。「ムーンライト・ダイキリMoonlight daiquiri」、「ラテン・マンハッタンLatin manhattan」、「コーヒー・デライトCofee delight」の三曲です。

このうちの「ムーンライト・ダイキリ」という曲が、「Quand a Tê ficar boa(おまえが恋人になる時)」に当たります。なお、あとの二曲は僕はこのレオ・ペラッキの演奏でしか聴いたことのない曲です。

ちなみにこのアルバムに収録されているほかの曲名を見ると、ヴァヂーコの「ドライ・コパカバーナDry Copacabana」とか、アロイージオ・ヂ・オリヴェイラの「リオ・マルチーニRio martini」とか、ルシアーノ・ペホーネの「バチーダ・ヂ・マラクジャBatida de maracujá」とか、ボビー・ブラックの「Carnaval cocktail」とか、要するにカクテルを連想させる曲名で統一されています。このコンセプトに従って「おまえが恋人になる時」という曲名は「ムーンライト・ダイキリ」に変更されたようです。なお、この時までトムはこの曲に「ヴァルシValse」というタイトルを付けていたという説もあります(ヴァルシというのはワルツのことです)。

このレオ・ペラッキの演奏はトムの曲の初期の録音を集めたCD『ハーロス・コンパッソスRaros compassos』の三枚目で聴くことができます。今の耳にはちょっと聴くのが辛い演奏かもしれません。アレンジが懲り過ぎていて、曲の美しさをかえって殺してしまっているような気がします。

*続きます。

2005年10月12日

ジョアン・ジルベルトから1年

そして、ジョアン・ジルベルトの昨年の最終公演から今夜で1年が経ちました。あの「4時間のコンサート」(僕の時計では3時間46分でした)からもう1年。早いものです。

ジョアンの近況をいろいろな方法で検索してみたのですけれど、なかなか出てきません。まあ、今頃きっとリオのホテルの自室で新しいコードにチャレンジしていることでしょう(と空想する自由がファンにはあります)。

本当は新作をレコーディングして欲しいものです。今また新しい境地に達しているのではないかと思うから。来日の影響が何かしらの形で表われるのではないかと思うから。

でもまあ、彼のペースでやってくれればそれでいいです。気長に待ちましょう。

またあの至福のライヴに接することができる日を楽しみに待ちながら、今は「in Tokyo」を聴きましょう。

2005年10月11日

1年が経ちました

 先日から書いているのですが、十月十日でこのblogを始めてちょうど一年が経ちました。

 思えば昨年のこの日(十月十日の明け方)、ジョアン・ジルベルトのライヴを体験できる幸福を噛み締めながら夜更かしをしていて、ふと思い立って、衝動的に始めたのでした。そのちょっと前に彩流社の編集(営業)の春日さんから勧められていたこともあったのですけれど。

 とにかくお読みいただいてありがとうございます。また、このblogのおかげでとてもたくさんのことを教えていただきました。今後も勉強しながら、トム・ジョビンとジョアン・ジルベルトに対する愛情が続くかぎりは、ペースを落としてでも続けていこうと思います。先のことはわかりませんが、今のところはそういう心境です。

 さて、プレゼントに24通の応募のEメールをいただきました。応募の多かったものは抽選(あみだくじです)の結果、次の方々にお譲りすることになりました。

(1)雑誌「ラティーナ」1995年2月号 アントニオ・カルロス・ジョビン追悼特集号
 じゅんさん

(2)洋書(小説)「ブダペスト/シコ・ブアルキ」英語版・ハードカヴァー
 これは応募がありませんでした!

(3)DVD「アントニオ・カルロス・ジョビン オールスター・トリビュート」
 加藤テクさん

(4)ボサノヴァCD三枚
 Leicoさん

(5)拙著「三月の水」と「愛と微笑みと花」
 かずえさん・リオさん

*以上の方々には個別にEメールでも連絡致しますが、Eメールで住所をご連絡いただければ幸いです。商品到着まで1週間程度お待ちください。また、抽選で外れた方にはまことに申し訳ありませんでした。

 いただいたEメールの「要望」の中でいちばん多かったのが、「続けてくれればそれでいいよ」という趣旨のものでした(涙)。うちの相方などは「画像とかもあった方がいいんじゃないの?」などと平気な顔をして言うのですが、読んでいただいている皆さんの方がよほど僕のことをわかっていらっしゃるように思います(笑)。

 アントニオ・カルロス・ジョビンとジョアン・ジルベルトの音楽はすばらしい。そのことを少しでも多くの方に、特に、僕よりも若い世代の方にお伝えしていきたい。「三月の水」を書き始めた時の初心に戻るつもりです。今後とも宜しくお願いします。
posted by naoki at 00:29| Comment(17) | TrackBack(2) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月10日

TOKYO BOSSA NOVA 10月9日

*吉祥寺LONLONでピアニストのTさん夫妻とばったり会いました。一駅隣のご近所です。考えてみれば、僕の知り合いのミュージシャンの中にはこの周辺……中央線の高円寺から三鷹くらいまで……在住のミュージシャンが少なくありません。もしかしたらこの武蔵野を気に入って住み着いている者同士、気の合うところがあるのかもしれません(別にないのかもしれません)。

*LONLONというのはキャバレーの名前ではありません。それはLONDONです。

昨日に続いてTOKYO BOSSA NOVAというイヴェントを覗いて来ました。18時からのDois Mapasというグループの演奏。「カリニョーゾ」に始まって、「三月の雨」、「パト・プレート」、オリジナル曲など。

これがとても良かったです。ヴォーカルは木下ときわさんという方で、僕は初めてお聴きしたのですが、一語一語をとても丁寧に発音しようとする歌唱に共感を覚えました。おそらく「伝えよう」という想いが強くあるのだと思います。

上田力さんがいつも言っていますが、「伝える」というのはあらゆる表現活動の基本だと思います。何となく、僕も努力しなければと、そういうことを考えさせられたライヴでした。
posted by naoki at 00:40| Comment(10) | TrackBack(0) | ライヴ・リポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする