2006年03月30日

「Sem Voce」のライヴでお会いしましょう

直前になりましたが、今週金曜日(3月31日)に、アントニオ・カルロス・ジョビンのトリビュート・プロジェクト「Sem Voce」のライヴが、東京・中目黒の「楽屋」であります。

リーダーはスティーヴ・サックスさん(フルート/サックス)、ヴォーカル・ギターは山本のりこさん、ピアノは二村希一さん、チェロは柏木広樹さん。

「コメント」欄にお書きいただいているように、このブログをご覧の何人かの方々と、当日会場でお会いする予定もあります。

楽屋 電話 (03) 3714-2607
http://www.rakuya.net/
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2006年03月28日

『愛の語らい』ステファノ・ボラーニ・トリオ

ステファノ・ボラーニはイタリアの若手ジャズ・ピアニスト。僕はこのアルバムしか聴いたことはないのですが、好印象の一枚です。録音は2003年。

オープニングのタイトル曲「ファランド・ヂ・アモール」が良いです。軽いタッチの演奏なのですが、静かな躍動があって、ショーロ・カンサォンというスタイルを良く理解していると思います。

全体に小ぢんまりとした演奏という印象を受けるのですが、構成が良いように感じます。「三月の水」などは相当に「変」な演奏です。選曲も渋くて、「カンサォン・ド・アモール・ヂマイス」なども演奏しています。もしかしたらかなりのジョビンマニアなのかもしれません。

2006年03月27日

良かったこと

このブログをやっていて良かったことはたくさんありますが、時々、ご自身の演奏を録音して送ってくださる方がいます。今までに8人くらいいました(グループを含むので8組ですね)。

僕も真剣に聴いて真剣に意見を言います。でも、そうやって送ってくださる方の演奏は、だいたいとても良いのです。良いと言うか、僕の好みに合うのです。

せっかく聴かせていただいても何のお力にもなれないのですが、僕の方は、大変得をした気分です。何度も繰り返し聴いているものもいくつかあります。

というわけで、今、Rさんの「Velas」を聴いています。
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2006年03月26日

『ストーン・フラワー』山下洋輔

山下洋輔氏がトム・ジョビンとの出会いについて書いた文章「世界にとってアントニオ・カルロス・ジョビンは一人しかいなかった」は胸を打ちます。でもこのアルバムはあまり胸を打ちません(すみません)。うーん、どうなんだろうなあ。いや、悪くはないですよ。ただ、山下洋輔氏(どうしても呼び捨てにできない)がトム・ジョビンの音楽を演奏する「必然」は見えてこない、聴こえてこないのです。これならほかのピアニストが演奏しても同じではないかと思ってしまいます。

最近、僕は音楽に必要以上のものを求め過ぎていないだろうか?と思うシーンが良くあるのですが、まあ仕方がないですね。

2006年03月25日

3月25日に聴いたレコード

*春ですね。井の頭公園の桜もそろそろ咲き始めました(でもまだ全然見ごろではないのでご注意を)。今朝は8時半起床。以下、ほぼ一日パソコンに向かいながら。

『ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲ニ長調/アイザック・スターン レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルハーモニック』AB面

『デュオ/ケニー・ドリュー&ニールス・ヘニング・オルステッド・ペデルセン』A面

『クアトロ・グランジス・ド・サンバ』AB面

『ア・デイ・イン・ニューヨーク/モレンバウム2・サカモト』A面

『ブラジリアン・サウンド/マリオ・カストロ・ネヴィス』A面

『クラウデッチ・ソアレス1965』

『リオ/ハウル・ヂ・ソウザ』

*しばらく音楽を止めて原稿に没頭。

『マンフレッド・フェスト・トリオ』

『ボサノヴァ・ノヴァ・ボサ/マンフレッド・イ・セウ・コンジュント』

『ソフトリー、ブラジリアン・サウンド/ジョニー・ソマーズ』

『スピーキング・オヴ・ジョビン/エディ・ヒギンス』

『ヴィジョンズ/ヴァスコ・デブリート』

『カンタンド・ボサノヴァ/ヴァイ・ヴァレスコ』

*以上、最初の5枚がLPで、あとはCDでした。
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2006年03月24日

DVDオーディオ版『エリス&トム』

『エリス&トム』がDVDオーディオで出ているなんて言われても、「もう持っているから良いよ」というのが普通の反応だと思いますが(僕も最初はそうだったのですが)、知人に薦められて買ったのを思い出します。

「三月の水」のイントロのエリスのハミングだか呟きだかからして貴重です。そしてほぼ全曲に亘って曲の導入のカウントが入っていて、臨場感抜群。もちろんそれだけではなくて、「ソ・チーニャ・ヂ・セル・コン・ヴォセ」はカットされたエンディングの部分を聴くことができるし、「ブリッガス、ヌンカ・マイス」ではエリスがいきなり笑い出して喋り出すし、「イヌーティル・パイサージェン」が始まる前のトムとエリスの掛け合いも楽しいです。音づくりもまるでスタジオ・ライヴのように生き生きとしていて、僕はこういう音がとても好きです。

さらに、ボーナス・トラックとして「フォトグラフィア」の別テイク(リフレインが延々と繰り返されます)と、英語で歌われる「ボニータ」が入っています。

これを聴くと、まだまだ未発表テイクが残っているのではないのかなあと想像を膨らませてしまいます。

2006年03月22日

『ブラジルの水彩画』ディオンヌ・ワーウィック

*今日(春分の日)は朝4時に起きて神戸に出張でした。話題の神戸空港を初めて使いましたが、なかなか感じが良かったです。まあ、要らないと言えば要らないでしょうけれど。

ディオンヌ・ワーウィックという歌手が「ボサノヴァを発明したのはバート・バカラックだ」とホナルド・ボスコリに向かって言い切ったことは「ボサノヴァの歴史」に述べられています。まったくしようがないですね。

このアルバムにしても、良い印象は全然なかったのですが、今夜改めてかけてみると、記憶に反してそんなにひどくはありません。

一曲目のジョビン・メドレーでは、「白と黒のポートレイト」「ハウ・インセンシティヴ」「コルコヴァード」「ウェイヴ」「三月の水(ウォーターズ・オヴ・マーチ)」の五曲が続けて歌われます。あと、「マンゲイラのピアノ」も入っているのですが、これはシコ・ブアルキとのデュエットです。

ところで、野球はキューバ、サッカーはブラジル、ラグビーは南アフリカ。で、その南アフリカの国歌になった「ンコシシケレリ・アフリカ」もこのアルバムに入っています。この曲、ジャヴァンも歌っていましたね。

2006年03月20日

『エスチ・セウ・オリャール』ルイス・クラウヂオ

 REVIVENDOから出ているこのCD、オフィス・サンビーニャが日本語の解説をつけて国内向けに出しています。あまり話題になりませんが、これはボサノヴァ・ファンには要チェックの一枚です。

 重要なのは一曲だけ、タイトル曲の「Este seu olha」だけですが、トム・ジョビンのこの曲、オーケストラの編曲と指揮はトム本人です。それだけではなく、トムはピアノも弾いています。

 さらにそれどころか、ジョアン・ジルベルトがヴィオラォンを弾いています。録音は1959年ですから、ジョアンはデビュー・アルバムの録音前後だと思います。

 ジョアン・ジルベルトのヴィオラォンには唸らざるを得ません。紛れもなくジョアンのヴィオラォンです。間奏ではそれにトムのピアノが絡みます。まったく天国のようなトラックです。ちょっとオーケストラがうるさいのが玉に瑕ですが。

 ルイス・クラウヂオのヴォーカルも、悪くありません。このアルバムは編集版ですが、ボサノヴァ期のアルバムが完全な形で復刻されることを望みます。

2006年03月18日

『ジョビン&ガーシュウィン集』カルロス・バルボーザ・リマ

*今日は関西に出張。雨の中をレンタカーで堺から明石まで走りました。疲れた。

カルロス・バルボーザ・リマはサンパウロ生まれのクラシック・ギタリスト。その彼が1982年にコンコード・コンチェルトに録音したのがこのソロ演奏のアルバムです。

クラシックのギタリストがポピュラー・ミュージックを演奏すると、「ノリ」や「タメ」が「?」となってしまうことが多いのですが、このアルバムはまさにそういう間合いがすばらしい。数々の技巧を尽くしているのですが、それもまったく鼻につきません。どうかするとさらりと聴き流してしまうアルバムなのですけれど、実はとても奥が深いと思います。

LPの裏ジャケットにはトム・ジョビン本人が寄稿。「カルロス・バルボーザ・リマの手に掛かると、ギターはオーケストラになってしまう」と書いています。二人はこの数年前にニューヨークで一緒に仕事をして意気投合したようです。1986年にはニューヨークでもう一人シャロン・イズビンというギタリストも含めて3人で共演のコンサートを開いています(こういう録音が残っていると良いのですけれどねえ)。

なお、トムのソングブックはA面のみで、B面はガーシュウィン集。そう言えばマリオ・アヂネもこういうアルバムを残していました。ジョビン+ガーシュウィンというのは演奏者にとっては一枚のアルバムにまとめやすい企画なのでしょうか?

2006年03月16日

ベスト・ジョビン・シンガー(男性歌手編)

*それでは男性歌手編です。今度は僕が一人で書き出しました。女性歌手と比べると、「トム・ジョビンの歌い手」として思い出せる男性歌手はごく限られています。

1 ジョアン・ジルベルト
2 ディック・ファルネイ
3 ルーシオ・アルヴィス
4 フランシス・アルバート・シナトラ
5 エドゥ・ロボ
6 ネイ・マットグロッソ
7 ペリー・ヒベイロ
8 ダニーロ・カイミ
9 チト・マーヂ
10シコ・ブアルキ

*3月15日までのアクセス数が170,217と、17万を超えました。いつもご覧いただいてありがとうございます。

2006年03月15日

『ボサノヴァ』ジョン・ピザレリ

ジョン・ピザレリというジャズ・ギタリスト兼ヴォーカリストのことは良く知りません。このアルバムを聴くかぎりでは、ヴォーカルは可もなく不可もなくです。ジャズ・シンガーがボサノヴァを歌うとどうしても「歌い上げる」感じになってしまっておののいてしまうことが多いのですが、そういうタイプの歌手ではないので、そういう意味ではボサノヴァ向きと言えるかもしれません。

このアルバム、ジョアン・ジルベルトに捧げたアルバムなのだそうです。なるほど、ジョビン作品(「ワン・ノート・サンバ」「イパネマの娘」「デサフィナード」「ソ・ダンソ・サンバ」「三月の雨」)に加えて、「エスターテ」なども歌っています。

それから特筆すべきは、パウロ・ブラーガが全編にわたって参加していたり、セーザル・カマルゴ・マリアーノが二曲に参加していたり、ダニエル・ジョビンが一曲ヴォーカルで参加していたりすること。アレンジはドン・セベスキーです。
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2006年03月14日

澄淳子+続木ブラザーズ

昨夜は久し振りに吉祥寺の赤いからすで久し振りに澄淳子さんの歌を久し振りに続木徹さん(ピアノ)と続木力さん(ハーモニカ)の続木ブラザーズの伴奏で聴きました。久し振りにジンを飲みながら。

久し振りに楽しかったです。

*これではライヴ・リポートでも何でもないですね。


posted by naoki at 23:54| Comment(11) | TrackBack(0) | ライヴ・リポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月12日

SOM LIVREの再発

SOM LIVREの再発はすごいですね。しかし僕はこういう時に限って「そんなに珍しくないけれど探していた中古盤」などを見つけてしまったりしているので、ちまちまと買い集めていくつもりです。買い逃したらその時はその時です。

それに、ジャズボサ系には結構当たり外れが多い……と言うか、世間では有名なのだけれど僕にとっては退屈というアルバムも多々あるので、試聴などしながらのんびりと買えば良いと思っています。これだからコレクターにはなれないのですね。

ところでシコの新DVD3枚は3月発売と聴いていたのだけれど、まだなのかなあ。
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2006年03月11日

3月11日に聴いたレコード

*ずいぶん春っぽくなった一日でした。8時起床。

『幻のボサ・ノヴァ・コンサート』AB面

『アマゾナス/ファミリア・ジョビン』A面

『イパネマの娘/ミルトン・バナナ・トリオ』A面

『プリーズ・リクエスト/オスカー・ピーターソン・トリオ』B面

『フロム・ザ・ホット・アフタヌーン/ポール・デスモンド』AB面

*このあと音楽を止めて仕事。一段落して語学の勉強。夕方、公演を散歩して「いせや」公園店で夕食。二人で4200円。安い。

『ヘコンキスタール/オス・カリオカス』B面

『エン・シー・マイオール/クアルテート・エン・シー』A面

『ドゥ・リオ・ア・パリ/バーデン・パウエル』(二枚組の一枚目)

『アプレゼンタンド/ホジーニャ・ヂ・ヴァレンサ』

*さあ、今日はもう寝ます。

*最後の二枚だけががCDで、あとはLPです。

*今日の小さな発見
 ポール・デスモンドの『フロム・ザ・ホット・アフタヌーン』にはエドゥ・ロボとワンダ・サーがヴォーカルで参加していたんですね。今まで気がつきませんでした。
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2006年03月10日

『カンサォンズ・ヂ・トム・ジョビン』ヴァニア・バストス&コーダス

*今日の昼間は仕事で新潟にいたのですが、東京に帰ってびっくり。東京の方がずっと寒い……。

 以前にヴァニア・バストスとホーザ・パッソスが半分ずつ歌っている『エスペシャル・トム・ジョビン』を紹介したことがありましたが、ヴァニア・バストスの方はこちらがオリジナルです。発売は1995年。

 ヴァニア・バストスはスタイルそのものは新奇でも何でもないのですが、真摯で、まっすぐで、丁寧で、好感が持てます。彼女もトム・ジョビン・ベスト・シンガー・リストに加えなければいけません。このアルバムではストリングスのアレンジと指揮を担当しているフランシス・イーミの功績も大きいと思います。

 どの曲も良いのですが、一曲挙げるとしたら、六曲目の「最後の春Derradeira primavera」か七曲目の「あなたなしではいられないEu não existo sem você」かと思います。

 なお、『エスペシャル・トム・ジョビン』に入っていた「Canta, canta mais」と「Frevo de orfeu」はこちらには入っていません。その二曲はその前に出た『CANTA MAIS』というアルバムに入っています。

2006年03月09日

『クラシコス・ヂ・トム・ジョビン』クリス・デラーノ

 おそらくオリジナルのタイトルは『CRIS EM TOM MAIOR』だと思うのですが、僕が持っているのはこのタイトルです。プロデュース、アレンジ、ヴィオラォンはホベルト・メネスカル。2000年の作品です。

 ホベルト・メネスカルという人は、いつでもどこでも何をやっても同じになってしまうので、僕は最近は積極的に聴く気になれなくなってしまいました。このアルバムも、どこが悪いということはないのですが、まあこんなものだろうなと予測できる通りの音です。クリス・デラーノも、決して悪くないのですが、それ以上でもなくて、ちょっと残念です。

 もっと気合を入れて録音していればまた別の結果になるように思うのですが、どうなのでしょうね?

2006年03月08日

特効薬はボサ(昨日の続き)

『メモリーズ・オブ・ジョビン〜ヴォーカル篇』の「Só tinha de ser com você(君でなければ)」の解説にある「64年、ジョビンがサンパウロで行なった初めてのライヴ」という部分が本当ならば(たぶん本当だと思うのですが)、これは1964年10月26日にサンパウロ・パラマウント劇場で行なわれた『特効薬はボサO remédio é bossa』というショウのライヴ録音だと思います。

「ボサノヴァの歴史」の新装版(音楽之友社)の389ページに、そのショウについての記述があります。ショウのオープニングで、オス・カリオカスの4人がアントニオ・カルロス・ジョビンの名を告げ、トムがステージに現われると、2千本のバラがステージの上に降り注いだと。そしてトムはピアノの前に座り、世界で初めて「Só tinha de ser com você」を歌い始めたと。

このショウ、何よりもエリス・レジーナがマルコス・ヴァーリと歌った「誰のものでもない大地Terra de ninguém」が有名なのですが、さて、面白いことに、そのエリスとマルコスの歌はこがねいさんご指摘の『ア・ボサ・ノ・パラマウントA bossa no Paramount』に収録されています。こちらは1964年5月の『オ・フィーノ・ダ・ボサO fino da bossa』のショウを収録したものだとされているのに。

「ボサノヴァの歴史」で確認すると、『特効薬はボサ』に出演したのは、トム、エリス、マルコス・ヴァーリ、アライヂ・コスタ、シルヴィア・テリス、カルロス・リラ、ヴィニシウス・ヂ・モライス、パウリーニョ・ノゲイラ、オス・カリオカス、ホベルト・メネスカル、オスカル・カストロ・ネヴィス、ジンボ・トリオ、クアルテート・エン・シーなど。

そして、『オ・フィーノ・ダ・ボサ』に出演していたのは、ナラ、ワンダ・サー、ジョルジ・ベン、セルジオ・メンデス、マルコス・ヴァーリ、ホヂーニャ・ヂ・ヴァレンサ、オス・カリオカス、ヴァルテル・ヴァンデルレイ、アナ・ルシア、パウリーニョ・ノゲイラ、ジンボ・トリオ、クラウデッチ・ソアレス、アライヂ・コスタなど。

とすると、『オ・フィーノ・ダ・ボサ』を収録したものだとされていた『ア・ボサ・ノ・パラマウント』には、『特効薬はボサ』の方が収録されていたという可能性が高くなってきます。『オ・フィーノ・ダ・ボサ』には出演していない(と思われる)エリスやヴィニシウスやクアルテート・エン・シーの録音が収められているのですから。

と言うよりも、2つのショウの録音を寄せ集めたものなのではないかと思います。『特効薬はボサ』には出演していなかった(と思われる)ワンダ・サーやヴァルテル・ヴァンデルレイの録音も入っているのですから。

この時期の一連のパラウマウントのライヴは何枚ものLPで発売されていて、『ア・ボサ・ノ・パラマウント』のほかにはその姉妹篇の『オ・フィーノ・ダ・ボサO fino da bossa』もCDで聴けるのですが、いずれも上記の2つのショウをツギハギして出されたものだったのではないかと推測します。ほかにも『フェスティヴァル・ダ・バランサFestival da balança』とかいろいろあって、それらのアルバムにはその前後のいくつかのパラマウントのショウの録音が収録されているようです。

なお、『メモリーズ・オブ・ジョビン〜ヴォーカル篇』は、RGEの音源を集めたもの。『ア・ボサ・ノ・パラマウント』『オ・フィーノ・ダ・ボサ』ももちろんRGEです。

何だかすごく複雑な話になってしまいましたが、上記の過去のLPの中に、トムの「Só tinha de ser com você」が入っていたのかもしれません(私の手持ちの中には見つかりませんでした)。この曲以外にトムの録音が残っているのかどうか、とても気になるところです。

2006年03月07日

1964年のサンパウロでのライヴ?

日本独自の編集盤である『メモリーズ・オブ・ジョビン〜ヴォーカル篇』(ビクターエンタテインメント 1995年)というCDに、珍しいトラックが入っています。

曲は「Só tinha de ser com você」(ここでの邦題は「君でなければ」です)。トム・ジョビン本人のピアノの弾き語りに、バックにはヴィオラォンとベースとドラムスの音が聴こえます。ライヴの演奏で、ワンコーラスだけであっさりと終わってしまうのですが、トムのヴォーカルは危なげなく、珍しく安心して聴けるトラックです。

この曲、解説に「64年、ジョビンがサンパウロで行なった初めてのライヴ」と書いてあります。この時の音源、もしもほかに残っているのなら、まとまった形で日の目を見ることを切に希望します。

*チェックを忘れていたのですが、2月28日まででアクセスが160669となり、16万を超えていました。いつもご覧いただいてありがとうございます。

2006年03月06日

ベスト・ジョビン・シンガー(女性歌手編)

*先日、友人たちと「トム・ジョビンのベスト・シンガーは?」という話題になって、ああだこうだ言いながら女性歌手を十人選びました。以下、独断と偏見に満ちた「トム・ジョビン・ベスト・シンガー 女性歌手編」です。

1 シルヴィア・テリス
2 パウラ・モレンバウム
3 エリス・レジーナ
4 ナナ・カイミ
5 クラウデッチ・ソアレス
6 ナラ・レオン
7 レニー・アンドラーヂ
8 ミウシャ
9 ホーザ・パッソス
10アナ・カラン

というわけで、第一位は満場一致でシルヴィア・テリス。一方、ガル・コスタ、ワンダ・サー、アストラッド・ジルベルト、マイーザ、ジョイス、マリア・ベターニャあたりは選外に消えました。

まあ、お遊びなので、あまり深い意味はありません。

2006年03月05日

もしトムが働き者だったら

*今日(もう昨日)、仕事の帰りに井の頭公園で一本ビールを飲もうと思ってコンビニエンスストアに寄ったら、レジの女性に「おひさしぶりです」と声を掛けられて恥ずかしい思いをしました。この「おひさしぶりです」には、「春ですね。公園のビールの季節になりましたね」という意味が込められています(と思います)。

多くの文献で確認できることですが、アントニオ・カルロス・ジョビンという人はある意味ではとても怠け者だったようです。

まず、作曲した曲を楽譜に書こうとしない。本当に必要に迫られるまで、自分では楽譜にしなかったようです。これはニュウトン・メンドンサも同癖で、それで二人はいつも「どちらが楽譜に書き取る役を担当するか?」で言い争っていたと言います。

それから、自分の作品の編曲を書こうとしない。それ(編曲)で売り出していた初期を別にして、キャリアの中盤にはデオダートなどに、後半にはパウロやジャキスに編曲を任せていたのは、ただただそれが面倒だったという理由からのようです。実際、デオダートのアレンジなどは口頭でかなり指示をしていた様子が聴き取れます。

もしトムがそれほど怠け者でなかったら、ニュウトンとの共作ももっと形として遺っていたはずですし、自分の作品をもっと自分で編曲していたはずです。今となってはちょっと残念な気もしますけれど、そういうところが人間的で面白いですね。