2007年03月28日

『ジョアン・ジルベルトが愛したサンバ』

話題沸騰の『ジョアン・ジルベルトが愛したサンバ』を聴いています。僕もジョアンが歌っている曲のオリジナルはなるべく聴いてきたつもりですが、ここまで集めてくれるとは! ジョアンのファンにはこたえられません。ナモラードス・ダ・ルアなんて、聴ける日が来るとは思っていませんでした。

しかも、ガロータス・ダ・ルア時代、それからソロ・デビューした直後の、ジョアン自身のヴォーカルも聴けます。後者はもちろん僕も初めて聴きました。うーん、この地点から「シェガ・ヂ・サウダーヂ」までの道のりを思うと、本当に感慨深いです。ジョアンがやろうとしたことが改めて良くわかります。

ブックレットも読み応え充分です。今オフィス・サンビーニャから直接買うとおまけの「番外編」が付いています。
http://www.sambinha.com/homefile/1stpage/joao.html
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2007年03月26日

ユニバーサルのEstrelas Brasileirasがいよいよ発売!

 各所で発表になっているのでこのブログではあえて触れていませんでしたが、いよいよ今週から、ユニバーサルの「ブラジルの星Estrelas Brasileiras」シリーズが発売されます。毎月10枚×10ヶ月の実に100枚がリリースされる予定です。これは前代未聞の大企画です。枚数もすごいですが、セレクションがまた、ボサノヴァとMPBのベーシック・コレクションを形成できる厳選された内容です。実は僕も持っていないCDもちらほらあります。エリス、ナラ、5月からはいよいよシコ・ブアルキもオリジナル・フォーマットで登場します。

 僕は3月発売の中では『エドゥ&トム』のライナーを担当させていただきました。あまりうまくまとめられなかったのですが、日本でまだ紹介されていないエピソードをなるべく盛り込もうと思って書きました。このあとのラインアップの中では、シコの『No.4』も担当させていただく予定で、今、必死になって資料を掻き集めて辞書を引き引き読み込んでいます。この週末にはそのためにヴァスコ・デブリートに会って歌詞の不明な部分の意味などを確認してきました(ヴァスコは世界でも有数のシコの理解者です)。ライナーには4,000字という制約があるのに、下書きもがもう15,000字を超えてしまっていて、どうすれば良いだろうと思い悩んでいるところです。でも、新しい発見がたくさんあって、実に楽しい仕事です……。
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上田さんのライヴに行けなかった…

今日(もう昨日)は上田力さんの「ジョビン・マイ・ラヴ」のライヴだったのに、急に体調を崩してしまって、休んでしまいました。都内ではこの数年間皆勤だったのに、とても残念です。

できればあとから録音を聴かせてもらわないと。次回のライヴは、6月とのことです。

体調は今はもうほとんど良いのですが、節制しないといけないと思っているところです。


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2007年03月25日

決意表明のようなもの

 びりーばんばんさん。

 ありがとうございます。以前に吉祥寺のジャズクラブで菅原(弟)さんにご挨拶したことがあるのですが、ご本人でしょうか?(ご本人なわけないですね)

 えーと、僕の感想をちゃんと書いておかないといけないと、思い直してきちんと書くことにします。

 あの夜、最初に登場したミュージシャンには、僕は実は好感を持ちました。このまま場数を踏んでうまくなって欲しいと思いました。歌唱スタイルは僕の好みではなかったけれど(スポンテニアスが足りない)、「思いを伝える」ということをもっと意識すれば(そのほかのことは大した問題ではない)、大いに飛躍する可能性があると思いました。これから頑張って欲しいです。

 その次に登場した歌手は、僕はまったく受け入れることができませんでした。トム・ジョビンなど別に好きでもなんでもなくて、ただ単に頭数を合わせるために借り出されて歌わされているような印象を持ちました。だから彼女の方が気の毒だったのではないかと思います。もしも彼女がトム・ジョビンを本当に好きであれば、コール・ポーターの曲でも別の曲を歌っていたはずです。

 そして重ねて言いますが、トム・ジョビンは僕よりも心の広い人です。きっとそういうすべてのことをひっくるめて「許している」人です。僕の感想はあくまでもジョビン・フリークの春の夜のたわごとです。

 このイヴェントが無駄だったとは思いません。人々が集まって、トム・ジョビンについてちょっとでも考えることは、非常に大きな意味があることだったと思います。もし人々が本当にジョビンについてちょっとでも考えたのであればですけれど。そういう意味では、中原仁さんの開演前のスピーチは、的確で簡潔で、意味のあることだったと思います。

 そしてはっきりしたことは、ハートのないミュージシャンには、ジョビンの音楽を演奏する資格はないということ。でもそのハートがあるのなら、僕は茂原だろうとどこだろうと出かけて、一生懸命聴くつもりでいます。そしてそれを一人でも多くの人に伝えるつもりでいます。それが僕のミッションです。生きることの核の部分です。おそらくはトム・ジョビンから与えられた使命です。そのほとんどは一銭にもならないことなのですけれど、これからもできるかぎりのことはします。ある意味では、ジョビンの音楽の監視者であり続けます。駄目なものは駄目だと言います。良いものは良いと言います。色々言われても、頑張る覚悟でいます。

 そして、ある晴れた朝に……。

2007年03月22日

Nosso Tom 後夜祭ライヴ

原宿クエストホールで開催された「Nosso Tom〜アントニオ・カルロス・ジョビン生誕80周年記念ライブ 後夜祭」というライヴに行ってきました。

前にも書きましたが、やはりトム・ジョビンの曲は難しいです。楽器演奏はなかなか見事でしたが、歌が難しいです。音程もリズムも難しい。どの曲もごまかしが効かないので、歌手にはちょっと気の毒です。

まあ、トム・ジョビンは寛大な人ですから、真摯に謙虚に演奏しているミュージシャンをあたたかく見守っていることと思います。今後に期待したいです。

それから二組目に登場した歌手は、10曲中トム・ジョビンの曲を3曲しか歌いませんでした。これは明らかに趣旨が違う。僕たち夫婦はちょっとブーイング。

いずれにしても、生誕80周年は始まったばかりですから、これからさらに中身の濃いイヴェントが開催されることを期待しています。
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2007年03月21日

セン・ヴォセ@茂原

3月17日(土)は千葉県茂原市の「ふぇるまぁた」で、トム・ジョビン・トリビュートの「セン・ヴォセ」のライヴ。ところ変わるとまた感じが違って、とても良かったです。東京から2時間以上かけて駆けつけた甲斐がありました。

山本のりこさんは、「ルイーザ」を歌いました。久し振りに歌ったとのことですが、このアップダウンの激しい難曲を見事にこなしていました。ところで今年はこの「ルイーザ」づいているような気がするのです。あちこちで耳にする「旬」の曲のように思うのですが、気のせいでしょうか?

また、ラストの「モーホ・ナォン・テン・ヴェス」では、いつもの「デイ・トリッパー」に加えて「ラプソディ・イン・ブルー」や「ワーク・ソング」も飛び出して、痛快でした。

しかし二村さんのピアノは聴く度に良くなります。いったい何を食べて生きているんだろうと思います。

それにしてもこの夜のライヴを企画・主催したのは、ただの一人のジョビン・ファンであるuさんです。見事です。快挙です。頭が下がります。僕も見習わなくてはと思います。


話は変わりますが、一昨日、嬉しい話を聴きました。トム・ジョビンの未発売映像の日本国内発売に、ある人が動いているという話です。その映像がどこかに残っているはずだということは、以前にこのブログにも書いたことがあるのですが、実現したらこんなに嬉しいことはありません(ちょっとハードル高そうなので心配ですが)。

uさん、ジョビン生誕80年は、深く静かに進行していると思います。きっと心配には及ばないと思います。
posted by naoki at 01:47| Comment(10) | TrackBack(0) | ライヴ・リポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月05日

3月4日に聴いたレコード

*先週大きな仕事が一つ終わって、この週末はすっかり呆けてしまいました。それにしても暖かいですね。

『エラ・エ・カリオカ/ジョアン・ジルベルト』A面

『オルリのサンバ(コンストルサォン)/シコ・ブアルキ』A面

『クリスタル・イリュージョン(コモ・イ・ポルケ)/エリス・レジーナ』A面

『愛の語らい/ミウシャ&トム・ジョビン』B面

『ティチアン・ヨースト・トリオ・プレイズ・ジョビン』

『オス・3・モライス』

『ヴェルヴェット・ボサノヴァ/ネコ』

『カロル・サボイア&ネルソン・ファリア・インテルプレタム・カンサォンズ・ヂ・アントニオ・カルロス・ジョビン』

『ペル・ウン・プグノ・ヂ・サンバ/シコ・ブアルキ・ヂ・オランダ エンニオ・モリコーネ』

『カンサォン・ド・アモール・ヂマイス/オリヴィア・バイントン』

『オス・アフロ・サンバス・ヂ・バーデン・イ・ヴィニシウス』A面

『ヴェーリャ・グァルダ・ダ・ポルテーラVol.1』A面

『ヘコンキスタール/オス・カリオカス』B面

『ワーク・オヴ・ラヴ/レニータ・ブルーノ』A面

『パラ・ヴィヴェル・ウン・グランヂ・アモール』B面

*AB面の表記のあるのがLPで、ないのがCDです。

*僕は以前はブラジルものは輸入盤を中心に買っていたのですが、最近、70〜80年代に国内で発売されたLPを中古屋で見かけると、値段が安いこともあってすぐに買ってしまいます。大島守さんや上田力さんの当時のライナーはとても勉強になります。
posted by naoki at 01:24| Comment(10) | TrackBack(0) | 今日聴いた音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月04日

『ジョビン・ジャズ/マリオ・アヂネ』

マリオ・アヂネ編曲・監督による中編成のジャズ・コンボのジョビン・ソングブック。二〇〇六年八月録音の新譜です。これもまた知る人ぞ知るトムの名曲を拾い集めたアルバムです。

いきなり「ドミンゴ・シンコパード」で始まるところからして要注意なのですが、特筆すべきはあの幻の名曲「バチ・ボカ」が演奏されていること。クアルテート・エン・シーのアカペラの録音だけが残っていたこの曲、「アントニオ・カルロス・ジョビン ボサノヴァを創った男」の原書に付録として付けられていたCDにトムのプライヴェートの録音が収められていました。シコが詩を書くはずだったのに間に合わなかった、ほとんど「遺作」と言っても良いこの名曲、僕はトム・ジョビン版「平均律クラヴィーア」と呼んでいます。これを機会に再評価されることを期待します。

そのほかには、映画「冒険者」のために書かれた「スー・アン」と「ポロ・ポニー」の二曲や「ガブリエーラ」のために書かれた「パウロ・ヴー・リヴリ」が収められているのが珍しいです。また、僕の今日の気分には「雲の仲間」と「ポルト・ダス・カイシャスのワルツ」がシンクロしました。

演奏そのものは、良くまとまっていると言えば言えますが、可もなし不可もなしだと思います。

参考