2008年07月31日

『コンポーザー』(その2)

トム・ジョビンの『コンポーザー』のサンプル盤が先週到着しました。

ライナーの文章はほぼそのまま掲載していただいて一安心。しかしこうして冊子にしてみるとこんなに長いものを誰が読むだろうとも思いますが、それでも、あれも言えば良かったこれも言えば良かったという残念もいくつか残ります。こういう場ででも補っていければと思います。

今回の大きな成果は、曲名の日本語表記をかなり整理できたこと。前回日本発売時は意味のないカタカナ原題と誤訳邦題が満載だったので、これですっきり、落ち着きました。28曲中18曲の表記を変更。「私の愛のすべてを」とか「海辺のテラス」とかは排除させていただきました。

いつかそのうち曲名表記統一運動もしていかないといけないなと思います。でもまあ異説が混在する曲もあるので、難しいかな?

それにしてもこの『コンポーザー』、28曲収録で1,800円というのは安過ぎると思います。ぜひお買い求めください。8月6日発売予定です。

*吉祥寺の某定食屋が今夜で38年間の営業を終了。こういう普通のおいしい定食屋がどんどん消えてきて、吉祥寺もだんだん普通の街になってきてしまいました。今夜はご挨拶がてら食べに行けて良かった。お母さん、またまけていただいて(1,570円→1,000円)、最後までありがとうございました。閉店は残念ですが、長い間本当にお疲れさまでした。
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2008年07月27日

『Brasileiro』アントニオ・カルロス・ジョビン

トム・ジョビンのミニ・ボックス・CDセットがユニヴァーサルから出たことは知っていて、これは買わなくても良いかなと思っていたのですが、昨日某店で手に取ってみたら、ブックレットの内容が気になってきて、とうとう買ってしまいました。ボックスセットのブックレットの中には、時たまとても貴重な情報があるもので。

CDは全部で8枚。『カイミ・ヴィジタ・トム』『ガロータ・ヂ・イパネマ(サウンドトラック)』『マチータ・ペレー』『エリス&トム』『トム&エドゥ、エドゥ&トム』の5枚に加え、つい最近編集されたトムの曲のカヴァーのコンピレイション3枚が付いています。僕は普段はコンピレイションはまず買わないのですが、この3枚は好内容でした。そこで、以下、一言メモです。

『Tom Masculino』
 男性歌手+男性演奏者編。シコ、カエターノ、バーデン、タンバ・トリオなどが並んでいるが、ネイ・マットグロッソの「ガブリエラ」が入っている時点で勝負あり。それにシコの「リジア」がやはり最高。

『Tom Feminino』
 女性歌手編。シルヴィア・テリスからホベルタ・サーまで、各時代を代表する女性歌手の好唱がずらりと並んだ王道的好選曲。割合最近のものではジジ・ポッシとホーザ・パッソスが良かった。

『Tom Pra Dois』
 デュエット(伴奏を含む)編。しかしバンダ・ノヴァが入っていたりエリスの「フォトグラフィア」(トムは演奏していないのに)が入っていたりするのでちょっと散漫な感じがする。

そしてブックレットの内容ですが、ジャーナリストのアナ・マリア・バイアーナが愛のある長文を書いています。新しい情報はほとんどありませんが、トムがセントラルパークで語った言葉を収録しているのは貴重です。彼女はトムが亡くなる3ヶ月ほど前にニューヨークでインタヴューしているようです。

2008年07月19日

パウロ・ジョビンmeetsジャパニーズ・プリンス

金曜の夜、あまりにも原稿がたまっているので晩飯も取らずにひたすらビールだけ飲みながら(笑)仕事をして、さて眠ろうかと思いながら朝5時30分、ちょっとテレビをつけてみたら、たまたま「皇室アルバム」で皇太子のブラジル訪問を報じていました。

あ、ブラジルだ、あ、リオだと思って、そのまま観ていたら、ジャルヂン・ボタニコが映りました。そしてそのあとの歓迎会の場面で、皇太子と握手しているのは、なんと、パウロ・ジョビンではないですか!!??

テロップも何も流れなかったから、TBSはわからなかったのだろうなあ。そのあとに皇太子と握手していたジーコにはちゃんとインタヴューしていたけれど。

ああ驚いた。しかし民放にチャンネルを合わせることなんて月に一度くらいだし、この時間にテレビをつけることなんて本当に稀なことなのに、どうしてこういうシーンをたまたま観ることができたのか……。不思議です。
posted by naoki at 05:53| Comment(10) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月07日

今日聴いたジョビン・ソングブック(31)

ノヴァ・ジョビン・ヴォリューム1
リン・アクトン+ボサ・ロコ
Lyn Acton + Bossa Loco
Nova Jobim Volume 1
2004
英国発の女性ヴォーカル。ギターとパーカッションの伴奏によるジャズ・ボッサ。歌は平凡。特筆すべきは、ジーン・リースなどの英詞を採用せずに、全12曲でマル・アダムとクリス・スレイターという二人が新しい英訳を試みている点。
3

ジョビン・ヴィオラォン
アルトゥル・ネストロヴスキ
Arthur Nestrovski
Jobim Violão
1999
ヴィオラォンによる独演。精緻ながら詩情がある好演。しかしあまりにもまとまり過ぎているようにも感じられる。
4

プレイズ・アントニオ・カルロス・ジョビン
ダーク・K
Dirk K
Plays Antonio Carlos Jobim
2007
21世紀のアール・クルーという趣きのアコースティック・フュージョン・ギター。バックのリズムが良くないし、編曲も凡庸だが、ギターの音色は良い。ブックレットの一文を読むとジョビンに敬愛を抱いているミュージシャンであることがわかる。
2.5

ノヴァス・ボッサス
ミルトン・ナシメント&ジョビン・トリオ
Milton Nascimento Jobim Trio
Novas Bossas
2008?
パウロ・ジョビン、ダニエル・ジョビン、パウロ・ブラーガをバックにミルトンがボサノヴァ時代のトムの名曲を歌う。14曲中8曲がジョビン曲。しかし内容は双方の遠慮のためか食い足りない感が強い。演目中「Velho Riacho」はイネーヂトか?と思ったが「Para Não Sofrer」のことだった。それにしてもこういう企画が世に出る時代になろうとは。良いのだか悪いのだか。
4

2008年07月02日

7月10日に生まれて(僕ではなくて音楽が)

「ボサノヴァ50周年」とあちこちで言われているのでこの日にライヴやパーティが各所で盛り上がるのかと思っていたのですが、そういう気配は一向にないようですね。まあ、そんなものなのだろうなと思います。

個人の誕生日や没日と違って、ボサノヴァが「何月何日に生まれたのか?」などというのはまったくどうでも良いことです(そもそもボサノヴァの本当の起源なんて言い出したらきりがない)。ただやはり、50年に一度のことなので、僕はこの日にお祝いをしようと仲間を誘っています。と言ってもただ集まって酒を飲むだけになりそうですが。

7月10日。もちろんジョアン・ジルベルトの「想いあふれて(シェガ・ヂ・サウダーヂ)」の公式録音日です。今年を「50周年」と謳うのだとしたら、本当の「50周年」はこの日を置いてほかにありません。