2010年05月08日

アンジェリカ

アンジェリカ

その女性は
常に口癖を歌う
ただ自分の息子を寝かし付けたいだけだったと
海のような闇に暮らす息子を

その女性は
常に悲嘆を歌う
ただその拷問を思い出したいだけだったと
自分の息子に嘆息させた苦痛を

その女性は
常に同じたくらみを歌う
ただ自分の天使を保護したいだけだったと
そして彼の身体を休息させたいだけだったと

その女性は
鐘を鳴らすように歌う
自分の男の子のために歌いたがっていた
もう歌うことのできない彼のために

その女性は
常に口癖を歌う
ただ自分の息子を寝かし付けたいだけだったと
海のような闇に暮らす彼女は




*夜中にふと思い付いて訳してみました。シコ・ブアルキがズズ・アンジェルのことを歌った1981年の作品です(共作ミルチーニョ)。軍事政権に息子のスチュアートを奪われたズズは、シコに全幅の信頼を置いて、息子の最後に関するすべての証拠をシコに託しました。そして彼女もまた軍事政権の手に掛かります……。このことは「ラティーナ」の6月号にちょっと書いたのでぜひお読みください。シコの全キャリアの中でもとても意味のある1曲だと思います。

posted by naoki at 04:49| Comment(0) | シコ・ブアルキのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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