2010年01月03日

今日聴いたジョビン・ソングブック(33)


*明けましておめでとうございます。ここのところすっかりさぼり癖が付いてしまったこのブログですが、今年もぼちぼち書いていきます。宜しくお願いします。

*ある先輩から、「君のブログは全然面白くないが、ジョビンのソングブックの紹介だけは世界に例のない貴重なものだから、それだけはこれからも頑張りなさい」と助言をいただきました。はい! 頑張ります!

フレッド・ハーシュ・プレイズ・ジョビン
フレッド・ハーシュ
Fred Hersch
Fred Hersch Plays Jobim
2009?
中堅ジャズピアニストのフレッド・ハーシュのソロ・ピアノ。クラシック畑の仕事もあるピアニストで、ハーモニーもアレンジもユニークで飽きない。中でも「オ・グランヂ・アモール」の解体ぶりは見事。ブラジル音楽はエヂソン・マシャードに教わったと本人がライナーに書いている。
4

ザット・ガール・フロム・イパネマ
ロヴィーサ
Lovisa
That Girl from Ipanema
2008?
スウェーデンの女性歌手によるジャズ・ボッサ集。15曲中9曲がジョビン曲。あまりにも当たり前の料理で、可も不可もない。
3

ボサノバ・イン・ザ・トワイライト アントニオ・カルロス・ジョビン作品集
フェビアン・レザ・パネ
Febian Reza Pane
Bossa Nova in the Twilight
1987
日本製作盤。アルファレコードのネオ・シック・シリーズという企画の1枚。ピアノ・トリオ+ギター+フルートをベースにした演奏。10曲中7曲がジョビン曲。アレンジはまとまっているが、聴きどころは少ない。オリジナル曲の方が好印象だったりする。
3

ボサノヴァに乾杯!
ハリー・アレン
Harry Allen
Viva! Bossa Nova
2008
このテナーサックス奏者はボサノヴァを理解していない。リズムがひどいし(アクセントが違うんだってば)、アドリブがひどい。こういう演奏がモダンジャズの世界では評価されているのだろうか? 13曲中7曲がジョビン曲。
1.5

*この話、したっけ?(©青山南さん)
ネルソン・マンデラの娘の一人は、名前をジンジというのです。以前に声明を読んだりしていたあの娘です。生まれは1960年。綴りこそ違うのですが(本名:Zindziswa、愛称:Zindzi)、すべてのことがつながっている感じがします。

2009年03月14日

今日聴いたジョビン・ソングブック(32)

アローン・ウィズ・ジョビン
マルコス・アリエル
Marcos Ariel
Alone with Jobim
2008
2000年のアルバムに続くソロ・ピアノのジョビン集。再演曲も多いが、前回からスケール・アップした演奏。
4

イ・ア・ムジカ・ヂ・トム・ジョビン
ホベルト・カルロスとカエターノ・ヴェローゾ
Roberto Carlos e Caetano Veloso
e a Música de Tom Jobim
2008
2008年8月のサンパウロのショウのライヴ録音。両者の歌い比べはホベルト・カルロスの圧勝。原題は『Roberto Carlos e Caetano Veloso e a Música de Tom Jobim』で、三人目の主役がトムの音楽という趣旨だろう。DVDも発売中。
4

バカラック・ジョビン
シルヴァーナ・スティエヴァノ
Silvana Stiévano
Bacharach Jobim
2008?
バート・バカラック7曲、トム・ジョビン6曲で構成。サンパウロ出身のシルヴァーナは人懐こい歌声で人柄が感じられる。リズムが凡庸なのが残念。
3

ブラジリアン・スケッチ
ジム・トムリンソン
Jim Tomlinson
Brazilian Sketches
2001
英国のジャズ・テナー・サックス奏者。音色は『ザ・ベスト・オヴ・トゥー・ワールズ』の頃のゲッツに酷似。11曲中9曲がトムの曲。当たり障りなく聴き流してしまう殺菌系のジャズボッサ。
3

2008年07月27日

『Brasileiro』アントニオ・カルロス・ジョビン

トム・ジョビンのミニ・ボックス・CDセットがユニヴァーサルから出たことは知っていて、これは買わなくても良いかなと思っていたのですが、昨日某店で手に取ってみたら、ブックレットの内容が気になってきて、とうとう買ってしまいました。ボックスセットのブックレットの中には、時たまとても貴重な情報があるもので。

CDは全部で8枚。『カイミ・ヴィジタ・トム』『ガロータ・ヂ・イパネマ(サウンドトラック)』『マチータ・ペレー』『エリス&トム』『トム&エドゥ、エドゥ&トム』の5枚に加え、つい最近編集されたトムの曲のカヴァーのコンピレイション3枚が付いています。僕は普段はコンピレイションはまず買わないのですが、この3枚は好内容でした。そこで、以下、一言メモです。

『Tom Masculino』
 男性歌手+男性演奏者編。シコ、カエターノ、バーデン、タンバ・トリオなどが並んでいるが、ネイ・マットグロッソの「ガブリエラ」が入っている時点で勝負あり。それにシコの「リジア」がやはり最高。

『Tom Feminino』
 女性歌手編。シルヴィア・テリスからホベルタ・サーまで、各時代を代表する女性歌手の好唱がずらりと並んだ王道的好選曲。割合最近のものではジジ・ポッシとホーザ・パッソスが良かった。

『Tom Pra Dois』
 デュエット(伴奏を含む)編。しかしバンダ・ノヴァが入っていたりエリスの「フォトグラフィア」(トムは演奏していないのに)が入っていたりするのでちょっと散漫な感じがする。

そしてブックレットの内容ですが、ジャーナリストのアナ・マリア・バイアーナが愛のある長文を書いています。新しい情報はほとんどありませんが、トムがセントラルパークで語った言葉を収録しているのは貴重です。彼女はトムが亡くなる3ヶ月ほど前にニューヨークでインタヴューしているようです。

2008年07月07日

今日聴いたジョビン・ソングブック(31)

ノヴァ・ジョビン・ヴォリューム1
リン・アクトン+ボサ・ロコ
Lyn Acton + Bossa Loco
Nova Jobim Volume 1
2004
英国発の女性ヴォーカル。ギターとパーカッションの伴奏によるジャズ・ボッサ。歌は平凡。特筆すべきは、ジーン・リースなどの英詞を採用せずに、全12曲でマル・アダムとクリス・スレイターという二人が新しい英訳を試みている点。
3

ジョビン・ヴィオラォン
アルトゥル・ネストロヴスキ
Arthur Nestrovski
Jobim Violão
1999
ヴィオラォンによる独演。精緻ながら詩情がある好演。しかしあまりにもまとまり過ぎているようにも感じられる。
4

プレイズ・アントニオ・カルロス・ジョビン
ダーク・K
Dirk K
Plays Antonio Carlos Jobim
2007
21世紀のアール・クルーという趣きのアコースティック・フュージョン・ギター。バックのリズムが良くないし、編曲も凡庸だが、ギターの音色は良い。ブックレットの一文を読むとジョビンに敬愛を抱いているミュージシャンであることがわかる。
2.5

ノヴァス・ボッサス
ミルトン・ナシメント&ジョビン・トリオ
Milton Nascimento Jobim Trio
Novas Bossas
2008?
パウロ・ジョビン、ダニエル・ジョビン、パウロ・ブラーガをバックにミルトンがボサノヴァ時代のトムの名曲を歌う。14曲中8曲がジョビン曲。しかし内容は双方の遠慮のためか食い足りない感が強い。演目中「Velho Riacho」はイネーヂトか?と思ったが「Para Não Sofrer」のことだった。それにしてもこういう企画が世に出る時代になろうとは。良いのだか悪いのだか。
4

2008年02月10日

今日聴いたジョビン・ソングブック(30)

*雪上がりの美しい朝。今日は久し振りに一日自宅で少しゆっくりと仕事しました。

*以下、その後出てきたジョビン集です。

ヴィジタ・ガーシュウィン&ジョビン
パウロ・モウラ
Paulo Moura
Visita Gershwin & Jobim
1998
パウロ・モウラのライヴ録音。ジョビンとガーシュウィンの相性の良さを証明する一枚。メドレー内の曲も含めると、17曲中ジョビン・ナンバーが9曲、ガーシュウィン・ナンバーが8曲。「Este Seu Olhar」以下で会場から歌声が起こるところは感動もの。
3

ジャルヂン・アバンドナード
セルジオ&オダイル・アサド
Sérgio & Odair Assad
Jardim Abandonado
2002・2006
アサド兄弟の詩情溢れるギター・デュオ。全15曲中ジョビン曲は4曲で、他にはドビュッシー3曲、ダリウス・ミヨー2曲、ガーシュウィン1曲、アダム・ゲッテル1曲などを収録しているコンセプチュアルなアルバム。
3.5

ジンガロ
フェルナンダ・クーニャとゼー・カルロス
Fernanda Cunha e Zé Carlos
Zingaro
2007
フェルナンダ・クーニャがゼー・カルロスのヴィオラォン一本をバックに淡々と歌うトムとシコの共作曲集。フェルナンダ・クーニャはうまくはないが率直で真摯で好感が持てる。
3.5

エコー・ダ・ボッサ
デュオ・フィーノ
Duo Fino
Eco da Bossa
2007
ヴィルマ・ヂ・オリヴェイラとホブソン・アマラルのデュオによるボサノヴァ名曲集。13曲中8曲がトムの曲。軽快でオーソドックスなボサノヴァ作品。それにしてもホブソンが歌っているのには驚いた。
3

*ご無沙汰してしまっている皆さん、申し訳ありません。3月に入れば少し落ち着くと思うので……。

2008年01月14日

今日聴いたジョビン・ソングブック(29)

*考えてみたらこれが今年初の書き込みです。皆さん明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。

*「ジョビン・ソングブックス」は、トム・ジョビンの曲が多く含まれているディスクを思い出したり発見したりしたらまた少しずつ紹介していこうと思います。

オルフェの歌
ペリー・コモ
Perry Como
Lightly Latin
1965〜66
ブラジル色は希薄だが、シナトラ+ジョビン(1967年)のヒントになったのではと思わせる好盤。12曲中5曲がジョビン曲。コーラスの編曲はレイ・チャールズ。
3.5

ステイ・ウィズ・ボサノヴァ
ヴィック・ダモン
Vic Damone
Stay with Me
1966
12曲中6曲がジョビン曲。ヴィック・ダモンの声は今日の耳にはやや特徴に欠ける。
3

イパネマ ザ・ミュージック・オヴ・アントニオ・カルロス・ジョビン
小野リサ
Lisa Ono
Ipanema The Music of Antonio Carlos Jobim
2007
パウロ・ジョビン、ダニエル・ジョビン、ミウーシャをゲストに迎えたオーソドックスなジョビン集。2007年夏の記念コンサートのあとにスタジオ録音されたもの。編曲と演奏はバンダ・ノヴァ・スタイルで楽しめるのだが、歌がやはりもう一つ物足りない。
3

想いあふれて/ジョビン・マイ・ラヴ
上田力&ナンダ・ノヴァ
Chikara Ueda & Nanda Nova
Chega de Saudade / Jobim My Love
2007
原曲を完全に解体して、トロンボーン四本のアンサンブルでジョビン・ミュージックのハーモニーに新しい光を当てているユニークな一枚。いわゆるボサノヴァの典型的演奏を期待すると完全に裏切られる好演。
4

*今年はブラジルに行きたいと思っていたのですが、うーむ、来年になるかもしれません。

2007年10月01日

今日聴いたジョビン・ソングブック(28)

*延々と引っ張ってきたこのシリーズ、とりあえず今日で最終回にします。

想いあふれて
エリゼッチ・カルドーゾ
Elizete Cardoso
Canção do Amor Demais
1958
言わずと知れたボサノヴァ第0号アルバム。当時すでに大スターだったエリゼッチのトム=ヴィニシウス作品集。二人の共作が9曲、トム単独作品が2曲、ヴィニシウス単独作品が2曲。トムは編曲も担当。ジョアン・ジルベルトは2曲に参加。当時の多くのサンバ・カンサォンの録音に比べると抜群にモダンで、新しい時代の到来を感じさせる。
5

ポル・トーダ・ミーニャ・ヴィーダ
レニータ・ブルーノ
Lenita Bruno
Por Toda a Minha Vida
1959
上記のアルバムと同じく、詩の朗読のレコードを出していた「フェスタ」という会社から発売されたトム=ヴィニシウス作品集第二弾。構成は上記と同じで、二人の共作が9曲、トム単独作品が2曲、ヴィニシウス単独作品が2曲。「Eu Sei que Vou Te Amar」や「Canta, Canta Mais」などはこのアルバムが初演だと思う。編曲はレニータの夫でもあったレオ・ペラッキ。ただしこちらは歌唱スタイルは古い。祝再発。
4.5

アコースティック・ライヴ〜あなたを愛してしまう〜
ジョアン・ジルベルト
João Gilberto
Ao Vivo 〜 Eu Sei que Vou Te Amar
1994
1994年4月13日のサンパウロでのライヴ。TV番組用という録音の問題もあるが、完成度は高いと思えない。全18曲中8曲がトムの曲。
3.5

ジョアン・ジルベルト・イン・トーキョー
ジョアン・ジルベルト
João Gilberto
João Gilberto in Tokyo
2003
上記と比べると、声にはさらに衰えが感じられるものの、聴き進めるうちにそれを補って余りある見事な完成度であることがわかる。15曲中5曲がトムの曲。
5+

トム・ジョビンを歌う
ジョアン・ジルベルト
João Gilberto
João Gilberto Interpreta Tom Jobim
1958〜1960
この企画の最後はこのアルバムで締めたい。オデオンの最初のLP3枚と4曲入りのEPからの編集盤。アントニオ・カルロス・ジョビンの楽曲の美しさと新しさをこれだけシンプルかつ雄弁に伝えてくれる演奏・歌唱は空前絶後。やはりジョアンあってのトムだったし、トムあってのジョアンだったのだと強く思う。彼らの音楽に心から感謝を言いたい。
5+

*最後はどういうふうに締め括ろうかと思ったのですが、やはりジョアン・ジルベルトにしました。

 ここまでで合計186枚になりました。実はこの数日に思い出したアルバムも何枚かあります。存在がわかっていて僕が持っていないアルバムもありますし、存在さえ知らないアルバムも何枚もあるはずです。ですから補稿は随時書いていきます。5枚くらいずつまとまったら紹介していこうと思います。

 こういう作業の積み重ねを通じて、10年後くらいにトムのディスコグラフィが編めるようになっていると良いのだけれど……。

2007年09月30日

今日聴いたジョビン・ソングブック(27)

*以前にトムが共演者の一人として主役格になっているアルバムは省略すると書きましたが、書いておいた方が便利だという声があるので、今日はそういうアルバムを中心にメモしておきます。「何をいまさら」の超有名盤ばかりなのですが。

エリス&トム
エリス・レジーナ&トム・ジョビン
Elis Regina & Tom Jobim
Elis & Tom
1974
エリスとトムは言うまでもないのだが、このアルバムをこれだけの名盤に仕立てた張本人はセーザル・カマルゴ・マリアーノ。ベストを挙げるとしたら、「Águas de Março」と「Chovendo na Roseira」と「Só Tinha de Ser com Você」。DVDオーディオでは未発表トラック「Fotografia」と「Bonita」が聴ける。
5+

エドゥ&トム、トム&エドゥ
エドゥ・ロボ&トム・ジョビン
Edu Lôbo & Tom Jobim
Edu & Tom, Tom & Edu
1981
トムとエドゥが対等の立場で共演。トムの曲が5曲、エドゥの曲が5曲と、曲目も仲良く半分ずつ。エドゥが歌う「Chovendo na Roseira」を上記と聴き比べるのも楽しい。トムのピアノも堪能できるアルバム。
5

ゲッツ〜ジルベルト
スタン・ゲッツ/ジョアン・ジルベルト
Stan Getz / João Gilberto
Getz / Gilberto
1963
ノー・コメント。
5

シナトラ〜ジョビン
フランク・シナトラ
Francis Albert Sinatra & Antonio Carlos Jobim
Francis Albert Sinatra & Antonio Carlos Jobim
1967
この前後のシナトラのアルバムと聴き比べると、シナトラがどれほどボサノヴァを理解しようとしていたかがわかる。スムーズ&イージー。歌い上げないこと。トムはヴィオラォンで参加。アレンジはクラウス・オガーマン。10曲中7曲がトムの曲。
5

シナトラ・アンド・カンパニー
フランク・シナトラ
Frank Sinatra
Sinatra & Company
1969・1970
発売中止になってしまったジョビン集第二弾10曲の中から7曲をA面に収録(1969録音)、米国の当時のポピュラー・ヒット7曲をB面に収録(1970録音)。A面ではトム本人がヴィオラォンを弾いていて、編曲はデオダートが担当している。B面と比べるとその出来の良さは際立っている。
4

シナトラ・ジョビン・セッションズ
フランク・シナトラ&アントニオ・カルロス・ジョビン
Frank Sinatra & Antonio Carlos Jobim
Sinatra – Jobim Sessions
1967〜1969
上記の69年の10曲から未発表だった「Sabiá」と「Bonita」を加え、シナトラとジョビンの全セッション19曲にさらに2曲を追加して(『The World We Knew』からの「Drinking Again」と『My Way』からの「A Day in the Life of a Fool(Manhã de carnaval)」)、LP2枚にまとめたブラジルWea盤。ただしここでも落ちてしまったのが「Desafinado」で、これが聴けるのはシナトラのリプリーズのコンプリート(CD全20枚)しかないようだ。ジョビンの追悼盤がたくさん出回っている昨今だけれど、折角そういうふうに謳うのであればこういうトラックをコンピレーション盤に収録すれば良いのにと思うのだけれど。
4

*それにしても涼しくなりました。

2007年09月24日

今日聴いたジョビン・ソングブック(26)

*東京はようやく秋めいてきました。

ボサ・ノヴァ
オス・カリオカス
Os Cariocas
A Bossa dos Cariocas
1962.
オス・カリオカスの本格ボサノヴァ・アルバム。トムの曲は12曲中6曲。過去に日本で発売された上記のタイトルのCDは『Mais Bossa com Os Cariocas』(1963)と2in1になっていた。後者は12曲中3曲がトムの曲。絶好調の中期オス・カリオカスのハーモニーが美しい。
5

セルジオ・メンデス&ボサ・リオ
セルジオ・メンデス
Sergio Mendes
Sergio Mendes & Bossa Rio
1964
トロンボーン二本+テナー・サックス(曲によって入る)の三管の迫力。編曲トム・ジョビン。10曲中5曲がジョビン・ナンバー。
4

トム・ジョビン・ヘトロスペクティーヴァ
パウリーニョ・ノゲイラ
Paulinho Nogueira
Tom Jobim Retrospectiva
1981
ヴィオラォンによるジョビン・ソングブックの最高傑作。詩情とユーモアに満ちた、ユニークな解釈による美しい演奏。曲によってパーカッションがややうるさいのが難だが、それにしてもすばらしい。「Samba de Uma Nota Só」ににやりとさせられる。
5

ソ・ダンソ・サンバ
ジョアン・ドナート
João Donato
Só Danço Samba
1999
ドナートのピアノと編曲によるルミアール社のジョビン集。ドナートにしてはあまりにもオーソドックスに料理した印象が強いが、ちょっとした「間」の中にトムの音楽に対するドナートの解釈があるのだろう。いちばん寡黙な演奏「Caminhos Cruzados」にもう一度耳を傾けたい。
4

ライヴ・アット・ザ・ブルーノート
ガル・コスタ
Gal Costa
Live at the Blue Note
2006
ガルのボサノヴァはガルのファンにもボサノヴァのファンにも評判が悪いが、彼女のいくつかある持ち味のうちの一つだと思う。17曲中9曲がジョビン曲。本人も喋っているようにジャズ・クラブのアット・ホームな空間が奏功してリラックスした好唱になった。
4.5

カンタ・トム・ジョビン アオ・ヴィーヴォ
ガル・コスタ
Gal Costa
Canta Tom Jobim Ao Vivo
1999
CD2枚全24曲のガルを聴くには気合が必要だが、聴いてみれば歌が見事なことは間違いない。これはこれで貴重な記録。DVDもある。点数にはヴォリュームも加味。
4.5

2007年09月23日

今日聴いたジョビン・ソングブック(25)

*今日もオムニバスです。なかなか終わらない……。

ソングブック ヴィニシウス・ヂ・モライス1
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Songbook  Vinicius de Moraes 1
1993
ルミアール社の「ソングブック」シリーズのヴィニシウス特集全3枚。この1枚目はどのトラックも納得できるすばらしい内容。トムとの共作は15曲中7曲。「Chega de Saudade」はトム本人とバンダ・ノヴァの録音。その他、ネイ・マットグロッソ、クアルテート・エン・シー、カルロス・リラなどが良い。
5

ソングブック ヴィニシウス・ヂ・モライス2
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Songbook  Vinicius de Moraes 2
1993
同2枚目。ナナ・カイミの「Eu Não Existo sem Você」が絶品。トムとの共作は16曲中6曲。
4

ソングブック ヴィニシウス・ヂ・モライス3
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Songbook  Vinicius de Moraes 3
1993
同3枚目。トムとの共作は19曲中12曲。トム本人は、シコが歌う「Sem Você」と、ガルが歌う「Janelas Abertas」「É Preciso Dizer Adeus」とでピアノを弾いている。
4.5

カーザ・ダ・ボッサ オメナージェン・ア・トム・ジョビン
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Casa da Bossa Homenagem a Tom Jobim
2005
2005年にリオ・グランヂ・ド・スール州カネーラのオテル・ラジェ・ヂ・ペドラで開催されたライヴ。17人(組)の歌手(グループ)が出演。アレンジとヴィオラォンはオスカル・カストロ・ネヴィス。レニー・アンドラーヂの「Se Todos Fossem Iguais a Você」、オルランド・モライスの「Por Causa de Você」、ホベルタ・サーの「Brigas Nunca Mais」、イザベラ・タヴィアーニの「Caminhos Cruzados」、サンディ&ジュニオールの「Águas de Março」あたりが良い。DVDもある。
4

セ・トドス・フォッセン・イグアイス・ア・ヴォセ ウマ・オメナージェン・ア・トム・ジョビン
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Se Todos Fossem Iguais a Você Uma Homenagem a Tom Jobim
2005?
13曲中8曲はホベルト・メネスカルのプロデュース。全体的に印象が薄い中で、カウビー・ペイショットの「Luiza」は個性が際立っている。トムの曲以外に1曲メネスカル作の「Pro Tom」という曲も入っている。
3.5

ボッサ・アニマーダ〜ジョビンに捧ぐ
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Bossa Animada〜Tribute to Jobim
1995
吉田和雄プロデュース。ミウーシャが1曲参加している。増尾好秋が活躍。
3

2007年09月17日

今日聴いたジョビン・ソングブック(24)

ヴィニシウス・ヂ・モライス トリーリャ・ソノーラ・ド・フィルミ ヴィニシウス
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Vinicius de Moraes Trilha Sonora do Filme Vinicius
2004
映画「ヴィニシウス」のサウンドトラック。シコやカエターノも参加。ヴィニシウスを懐かしむサウダーヂに満ちている。28のトラックのうち曲は19で(他は朗読など)、トムとの共作は6曲ある。
4.5

ヴォセ・イ・エウ
マリア・クレウーザ
Maria Creuza
Você e Eu
2003
マリア・クレウーザはある時点からほとんど聴く気になれないのだが、これは近年のヴィニシウス集。日本盤ボーナス・トラックを加えて12曲中6曲がトムとの共作。やはり内容は退屈。
2.5

エアーズ・トゥ・ジョビン
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Heirs to Jobim
1995
まとまりのない一枚。レオン・ラッセルに「愛と微笑みと花」を歌わせたりするのはひどい。
1

レッド・ホット&リオ
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Red Hot + Rio
1995?
こういう音は苦手。全然駄目。トムの曲は一応8曲ある。
0

*この日はほとんど音楽が聴けませんでした。

2007年09月16日

今日聴いたジョビン・ソングブック(23)

ヘエンコントロ
シルヴィア・テリス/エドゥ・ロボ/トリオ・タンバ/クインテート・ヴィラ・ロボス
Sylvia Telles Edu Lobo Trio Tamba Quinteto Villa-Lobos
Reencontro
1966
これも説明不要の有名ライヴ。エレンコME31。シルヴィア・テリスが絶好調。トムの曲は14曲中5曲。
5

オンダ
ヴァウキ
Wauke
Onda
1987
CD再発時のタイトルは『Wauke Canta Jobim』。本名をCarlos Walker Soares Lunaと言って、70年代にRCAにも吹込みがある男性歌手。このアルバムはどちらかと言えばロックの味付けのMPB。3Mレーベル。「Espelho das Águas」という珍しい曲を歌っている。
1.5

ソングブック インストルメンタル アントニオ・カルロス・ジョビン
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Songbook Instrumental Antonio Carlos Jobim
1995
前述のルミアール社「ソングブック」トム・ジョビン全5枚が「歌もの」だったのに対して、こちらは「演奏もの」。CD2枚に計32曲を収録。高水準かつ非常に統一感のあるすばらしいアルバム。演奏者も名手揃い。
5

ボサノヴァ
エミリオ・サンチアーゴ
Emílio Santiago
Bossa Nova
2000
エミリオ・サンチアーゴのボサノヴァ・アルバム。ボサノヴァ的ではないが、スムーズ&イージーでなかなか良い。トムの曲は15曲中5曲。その他、トムへのオマージュと取れる「Doce Viver」という曲が入っている。
3

ボサノヴァ・ヨーク
セルジオ・メンデス・トリオ
Sergio Mendes Trio
Bossa Nova York
1964
これも説明不要。エレンコMEV2。ヴィオラォンで参加しているトムの演奏に注目。11曲中6曲がジョビン・ナンバー。
5

*皆さんいかがお過ごしですか? こちらは忙しない日々が続いています。9月に入ったとは言え、東京はまだまだ残暑が厳しいです。でも今雨が落ちてきて、ちょっとほっとする風が流れてきたところです。

2007年09月10日

今日聴いたジョビン・ソングブック(22)

*今日はこれまで紹介してこなかった複数のアーティストによるオムニバス盤を。コンピレーション盤ではなく、「新しく録り下ろしたトラックで構成されていること」、「他で発表されたトラックを中心に構成されていないこと」が条件です。

ジョビニアナス ウン・ピアノ・アオ・カイール・ダ・タルヂ
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Jobinianas Um Piano ao Cair da Tarde
?
ラジオ・エルドラードの『Um Piano ao Cair da Tarde』という番組のために録音された、7人のピアニストによる13曲を収録。中では、アントニオ・ブルノ、マンフレッド・フェストの2人が良い。
4

ソングブック アントニオ・カルロス・ジョビン1
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Songbook Antonio Carlos Jobim 1
1996
アルミール・シェヂアッキによるルミアール社の「ソングブック」シリーズのトム・ジョビン特集5枚組。トムの生前から企画されていたが、発売されたのは1996年だった。参加アーティストは豪華だが、内容は盤によってばらつきがある。この1枚目では、まだ若きファティマ・ゲヂスがマルコ・ペレイラのヴィオラォンで歌う「Foi a Noite」、レニー・アンドラーヂがクリストヴァォン・バストスのピアノで歌う「Olha pro Céu」、マリザ・ガタ・マンサの「Esquecendo Você」が良い。マリア・ルイーザ・ジョビンとダニエル・ジョビンの「Samba de Maria Luiza」も収録。
4

ソングブック アントニオ・カルロス・ジョビン2
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Songbook Antonio Carlos Jobim 2
1996
この2枚目では、ネルソン・アイレス(ピアノ)とパウロ・ベリナーティ(ヴィオラォン)とマルコス・ジャフィー(ヴィオラ)が演奏するシンフォニコの名曲「Saudade do Brasil」が良い。あとはナナ・カイミの「As Prais Desertas」、ジョイスの「Brigas Nunca Mais」、ジャニ・ドゥボックの「Esperança Perdida」が好演。
3.5

ソングブック アントニオ・カルロス・ジョビン3
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Songbook Antonio Carlos Jobim 3
1996
ホーザ・マリアの「Two Kites」と、ホベルト・ニャータリのホーン・アレンジ+ガルガンタ・プロフンダのコーラスの「Frevo de Orfeu」が良い。しかし5枚の中でいちばん印象が薄い一枚。
3

ソングブック アントニオ・カルロス・ジョビン4
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Songbook Antonio Carlos Jobim 4
1996
このシリーズの中で抜群に良いのがこの4枚目。中でもネイ・マットグロッソとヴァグネル・チゾの「Retrato em Branco e Preto」がすばらしい。その他、ジョイスの「Águas de Março」、オリヴィア・イーミの「O Grande Amor」、チト・マーヂの「Por Causa de Você」、アメリア・ハベーロの「Lamento no Morro」、ベッチ・カルヴァーリョの「Estrada do Sol」など、好唱が揃っている。
5+

ソングブック アントニオ・カルロス・ジョビン5
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Songbook Antonio Carlos Jobim 5
1996
1曲目の「Luiza」のシコ・ブアルキが泣ける。その他、マリア・ベターニャの「Sem Você」、ドリ・カイミの「Eu Sei Que Vou Te Amar」、アライヂ・コスタの「Samba de Avião」、レニーニの「Wave」、オリヴィア・バイントンとパウロ・ジョビンとジャキス・モレンバウムの「Canta, Canta Mais」、フランシス・イーミの「Pois É」、ゼゼ・ゴンザーガとマウリシオ・カヒーリョの「Solidão」、マルシオ・ファラコの「Tema de Amor por Gabriela」、グアダルピの「Oficina」、レニー・アンドラーヂとクリストヴァォン・バストスの「Ligia」が良い。
5

オーリャ・キ・コイザ・マイス・リンダ ウマ・オメナージェン・ア・トム・ジョビン
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Olha Que Coisa Mais Linda Uma Homenagem a Tom Jobim
2001
新しい世代のアーティストを多く含んだメモリアル・ライヴ盤。レイラ・ピニェイロ、クアルテート・エン・シー、エヂ・モッタ、パウラ・トレルなどが良い。DVDもあるが、ボーナス・トラックのシコの「Estrada Branca」はDVDには入っていない。
4

* オムニバスはまだあるのでまた今度紹介します。

2007年09月09日

今日聴いたジョビン・ソングブック(21)

*「アントニオ・カルロス・ジョビンのソングブック」の定義は、トム本人が主役の演奏者の一人として名前を連ねていないこと。すなわち、カイミやエリスやミウーシャやエドゥとの共演盤は割愛しています。それらはジョビンのディスコグラフィではより上位に表記されるべきアルバムだと思うので。

ブルー・ボッサ
アナ・カラン
Ana Caram
Blue Bossa
2001
さり気ないが、優しくて懐かしいアルバム。アナ・カランは何が良いって、声が良い。12曲中5曲がジョビン曲。
4

ブラジリアン・ドリーミン
ジョー・ベック・トリオ
Joe Beck Trio
Brazilian Dreamin’
2005
ジャズ・ギター・トリオ。エフェクターを多用していて、音楽を聴いている気がしない。12曲中5曲がトムの曲。
2

ボサ・ノーヴァよ永遠に
アントニオ・アドルフォ&カロル・サボーヤ
Antonio Adolfo & Carol Saboya
Ao Vivo Live
2005
アントニオ・アドルフォと娘のカロル・サボーヤとのライヴ盤。彼女の歌は人懐っこい人柄を反映しているように思う。メドレー内を含めて18曲中トムの曲は6曲。
4

アイ・ウォーント・ダンス
ハリー・アレン
Harry Allen
Eu Não Quero Dançar 〜 I Won’t Dance 〜
1997
ゲッツに似ているテナー・サックスだと思ったら、やはりゲッツが大好きなのだそうだ。スムーズ&イージーで邪魔にならないアルバムだが、これが「スイングジャーナル」ゴールドディスクとは驚く。ドリ・カイミ、マウーシャが参加。ジョビン・ナンバーは12曲中7曲。
3

ボサノヴァ・ソングブック
イタマーラ・コーラックス
Ithamara Koorax
Wave 2001 Bossa Nova Songbook
1996
イタマラ・コーラックスの歌は特に感心しないが、このアルバムはそれ以上にコンピュータ合成的なリズムが不自然で積極的に聴く気になれない。
2

ノヴァ・ヂメンサォン・ド・サンバ
ウィルソン・シモナル
Wilson Simonal
Nova Dimensão do Samba
1964
ボッサ・トレスが伴奏を務めるウィルソン・シモナル初期の名盤。彼もまたこの時代の感覚を強く持った重要な個性。トムの曲はメドレー内を含めて14曲中5曲。
4

*このシリーズ、8月中に終えるつもりでいたのに、もう9月。そしてついにラグビー・ワールドカップが始まってしまいました……。

2007年09月03日

今日聴いたジョビン・ソングブック(20)

*今日はジョビン・ファミリーのアルバムを。

ファミリア・ジョビン
ファミリア・ジョビン
Família Jobim
Amazonas
1989
バンダ・ノヴァ・マイナス・トム・ジョビン。御大がいないだけであとは後期ジョビンそのままのサウンド。
5

ジョビンに捧ぐ
クアルテート・ジョビン・モレンバウム
Quarteto Jobim−Morelenbaum
Quarteto Jobim−Morelenbaum
1999
ダニエルとパウラが前に出て、パウロとジャキスが後ろを守るクァルテット。悪いはずがないのだが、ちょっと取り組み方があっさりしている感じもする。13曲の中に1曲だけパウロの「Mantiqueira Range」(先日東京でも演奏した)が入っている。
4.5

ファランド・ヂ・アモール ファミリアス・カイミ・イ・ジョビン・カンタム・アントニオ・カルロス・ジョビン
ファミリアス・カイミ・イ・ジョビン
Famílias Caymmi e Jobim
Falando de Amor  Famílias Caymmi e Jobim Cantam Antonio Carlos Jobim
2005
メイン・ヴォーカルはナナ・カイミで、彼女の歌がすばらしい。しかし全体としては、ドリ、ダニーロ、パウロ、ダニエルの「男のアルバム」という印象。二つの音楽家族によるサウダーヂいっぱいのアンサンブル。
5

ジョビン・シンフォニコ
ジョビン・シンフォニコ
Jobim Sinfônico
Jobim Sinfônico
2002
マリオ・アヂネとパウロ・ジョビンによるシンフォニック・ジョビンのプロジェクト。演奏はサンパウロ交響楽団。ほぼ完全に再現された「Brasília, Sinfonia da alvorada」(実は完全ではない)を初めとして聴きどころは多々あるが、世界初演はピアノ曲の「Prelúdio」とトムが父親に捧げた「Lenda」の2曲。二枚組CDのほかにDVDも出ている。
5

ポエマ パラ・ガーシュウィン・イ・ジョビン
マリオ・アヂネ
Mario Adnet
Para Gershwin e Jobim
1997・1999
マリオ・アヂネはトムの家族ではないが、トムの遺志を継いでいる音楽家の一人。これは『Para Gershwin e Jobim』(ジョビン曲1曲)と『Para Gershwin e Jobim 2 Kites』(ジョビン曲6曲)の2枚からの日本編集盤で、ジョビン曲は4曲だが、トムに捧げた『Jobim in Heaven』も入っているのでこちらを推したい。アレンジが冴えている。
4

ジョビン・ジャズ
マリオ・アヂネ
Mario Adnet
Jobim Jazz
2006
こちらのアレンジは原曲のメロディに忠実でオーソドックス。十人前後の編成のトラックを中心に構成。選曲は非常に渋くて、映画『The Adventurers』の中で使われた「Sue Ann」「Polo Pony」、『Gabriela』で使われた「Paulo Vôo Livre」などを演奏している。
3.5

2007年09月02日

今日聴いたジョビン・ソングブック(19)

*9月。東京は突然涼しくなりました。この企画も先を急がないと。

ブラジリアン・バード
チャーリー・バード
Charlie Byrd with Strings, Brass & Woodwinds
Brazilian Byrd Music of Antonio Carlos Jobim
1965
チャーリー・バードのギターはバランサが足りないが、このアルバムはオーケストラを加えて好結果に。「Engano」という珍しい曲(トムとボンファの共作)を収録。
3.5

ジェミニ・シンコ
ペリー・ヒベイロ/レニー・アンドラーヂ/ボッサ・トレス
Pery Ribeiro Leny Andrade Bossa 3
Gemini X
1965
説明不要の傑作ライヴ。メドレー内を含めて27曲中トムの曲は9曲。
5

ボサノバ’67
渡辺貞夫
Sadao Watanabe Sextet
Bossa Nova ‘67
1967
ストリングスを加えた、ムード満点の好盤。
4

ブラジルの水彩画
ディオンヌ・ワーウィック
Dionne Warwick
Aquarela do Brasil
1994?
ジョビン・メドレーとして5曲と、シコとデュエットする「Piano na Mangueira」を収録。ディオンヌ・ワーウィックはやはりディオンヌ・ワーウィック。
2.5

ブラジリアン・ソフトリー
ポール・スミス
Paul Smith Piano And Orchestra
Brazilian Detour
1966
ユーモア溢れる楽しい編曲。歌伴の名手ポール・スミスの意外な一面。12曲中トムの曲は5曲。
3.5

カンタ・トム&シコ
ウィルソン・シモナル
Wilson Simonal
Canta Tom & Chico
1964〜1979
ウィルソン・シモナルが歌ったトムとシコの作品を集めた編集盤。12曲中8曲がトムの曲。発売は2006年。「Se Todos Fossem Iguais a Você」でデュエットしているのはホーザ・マリア。好企画盤。
4

ブラジリアン・セレナーデ
リー・コニッツ&ザ・ブラジリアン・バンド
Lee Konitz & The Brazilian Band
Brazilian Serenade
1996
コニッツの存在感は感じるが、特筆すべきことはない。ジョビン・ナンバーは8曲中5曲。ちなみに姉妹編の『Brazilian Rhapsody』(1995)では8曲中3曲。
3

2007年08月27日

今日聴いたジョビン・ソングブック(18)

風はジョビンのように
イリアーヌ
Eliane Elias
Plays Jobim
1989
サンパウロ出身のイリアーヌのピアノ・トリオ+パーカッション。コード・ワークその他がちょっと頭でっかちな感じがする。
3.5

海風とジョビンの午後 イリアーヌ・シングス・ジョビン
イリアーヌ
Eliane Elias
Sings Jobim
1998
彼女の歌には魅力が感じられない。しかしアレンジはとても良いアルバム。
3

ボサ・ノヴァ・コンサート
渡辺貞夫
Sadao Watanabe
Bossa Nova Concert
1967
今改めて聴くと本当に良質のライヴ盤。アルト・サックスはもちろんだが、フルートの曲が良い。菊地“プー”雅章のピアノもすばらしい。ジョビン曲は14曲中7曲。
4

カンデイアス
コン・ヴォセ
Com Você
Candeias
2005
どういう背景かわからないのだが、このユニットは良い。マギー・グレボヴィッチ(ポーランド系?)という女性ヴォーカルが、軽く、でもちゃんと曲を捕まえている。ピアノ・トリオ+テナー・サックスに、曲によってバリトン・サックスやフルートなどが加わる。フランスのレーベル、テキサスの録音、イタリアのプレス。トムの曲は12曲中6曲。
4

ソ・ダンソ・サンバ プレイズ・アントニオ・カルロス・ジョビン&クレア・フィッシャー
クレア・フィッシャー
Clare Fischer
Só Danço Samba Plays Antonio Carlos Jobim & Clare Fischer
1964
「ビル・エヴァンス派」でブラジル好きのクレア・フィッシャー。少ない音数で独特のハーモニーを創り出している。トリオ+ギターの編成。「Desafinado」をもじったオリジナルの「Carnavel」が面白い。10曲中トムの曲は7曲で、あとはオリジナル。
4

*ここまでで通算128枚になりました。

2007年08月26日

今日聴いたジョビン・ソングブック(17)

*まだあとちょっと続きます。

テテ・プレイズ・ボサノヴァ
テテ・モントリュー
Tete Montoliu
Temas Brasileños
1973
バルセロナの盲目のジャズ・ピアニスト。タッチにラテンの血と楽曲への理解が感じられる。メドレー内を含めて13曲中7曲がジョビン・ナンバー。昔からこっそり聴いてきた一枚だが、最近復刻された。
4

ボサノヴァ
アナ・カラン
Ana Caram
Bossa Nova
1995
『The Other Side of Jobim』を裏ジョビン集とすると、こちらが表ジョビン集。12曲中9曲がトムの曲。スティーヴ・サックスのアレンジがほど良い空間を創り出している。
3.5

イパネマの娘
ブラジリアン・トロピカル・オーケストラ
Brazilian Tropical Orchestra
The Best of Antonio Carlos Jobim
1989
イージー・リスニングのオーケストラだが、編曲・演奏ともに高水準。ジョビン曲はブラジル盤では全20曲だが、日本盤では『The Greatest Hits of Chico, Toquinho, Vinicius』との編集によって15曲中10曲に。
3

ブラジリアン・ブリージス……モーストリィ・ジョビン
リディア・グレイ・ウィズ・エド・イーストリッジ
Lydia Gray with Ed Eastridge
Brazilian Breezes … Mostly Jobim
2004?
ギターの伴奏で歌うリディア・グレイは50年代の歌手ベティ・ジョンソンの娘。音に加工をほとんどしていないようで、初々しく、無防備な感じがする。ジャズと言うよりはポピュラー・スタイルの歌唱。13曲中11曲がジョビン曲。日本で売り出せば人気を集めるのではないかと思う。
3.5

リオ・ムーズ ザ・ミュージック・オヴ・アントニオ・カルロス・ジョビン
キマエラ
Kymaera
Rio Moods The Music of Antonio Carlos Jobim
1998?
英国のラテン・ジャズ・バンド。ギターとサックスをフューチャーした演奏。退屈。トムの曲のほかに、トムに捧げた「Into The Rainbow」という曲とあともう1曲が入っている。
1.5

ジョビンに捧ぐ
ベレーザ
Beleza
Tribute to Antonio Carlos Jobim
1995?
ニューヨークのボサノヴァ・ユニット。今ふうの音なのだが、ヴォーカルが良くない。心に残らない。13曲中非ジョビンが4曲。
1

ジャズンボッサ〜ジョビンに捧げる
ドーン・トンプソン
Dawn Thomson
A Tribute to Antonio Carlos Jobim
2000
こちらもニューヨークでギターを弾きながら歌う女性のようだ。聴いているそばからどんな音楽だったか忘れてしまうような音楽。おそらく個性の問題だと思う。12曲中非ジョビン曲が4曲。
1.5

エラ・アブラッサ・ジョビン
エラ・フィッツジェラルド
Ella Fitzgerald
Ella Abraça Jobim
1980〜1981
エラとかサラとか好きではないのだが、このアルバムは強引に自分の歌に引っ張りこんでいるところがすばらしい。完全にジャズ・フィールドの一枚だが、伴奏陣の中ではオスカル・カストロ・ネヴィスが効いている。
5

2007年08月20日

今日聴いたジョビン・ソングブック(16)

*今日は仕事と外出の合間を縫って最近購入した新譜を中心に掛けました。

ザ・ジョビン・ソングブック・イン・ニューヨーク
ザ・デヴィッド・ハゼルタイン・トリオ
The David Hazeltine Trio
The Jobim Songbook in New York
2006
どんよりしていて、印象に残らないピアノ・トリオ。
2.5

ガーシュウィン&ジョビン ヒア・トゥ・ステイ
BR6
BR6
Gershwin & Jobim Here to Stay
2006〜2007
男性5人女性1人のア・カペラのコーラス・グループ。シンガーズ・アンリミテッド+ドゥー・ワップの感じ。ちょっとおどけ過ぎのように思う。13曲中トムの曲は7曲で、あとはガーシュウィン・ナンバー。
2.5

セレブレイト・ザ・ミュージック・オヴ・アントニオ・カルロス“トム”ジョビン
フィル・ウィルソンズ・パンアメリカン・オールスターズ
Phil Wilson’s Panamerican All-Stars
Celebrate the Music of Antonio Carlos `Tom’ Jobim
2005
トロンボーンのフィル・ウィルソンのセクステット。この手のアルバムは多いが、これは的確な好演奏。
3.5

マイス・ウマ……パラ・A.C.ジョビン
イリオ・ヂ・パウラ・コンヴィーダ・ジアンニ・ボッソ
Irio de Paula Convida Gianni Basso
Mais Uma … para A.C.Jobim
2006
イリオ・ヂ・パウラのヴィオラォンとジアンニ・ボッソのテナー・サックスのデュオ。アドリブを抑えたジアンニ・ボッソのサックスがほど良い結果を生んでいる。ゲッツが演奏した曲を中心に構成。ジアンニ・ボッソは音もスタイルもゲッツに似ている。Philologyレーベル。
4

ピアノ トム・ジョビン・ポル・ファビオ・カラムル
ファビオ・カラムル
Fábio Caramuru
Piano Tom Jobim por Fábio Caramuru
1997
ソロ・ピアノのジョビン集。演奏はシンプルで詩情があってとても良い。ただ、CD2枚、全28曲はちょっと疲れる。2枚目には曲によってベースが加わる。「Espelho das Águas」で飛び上がったらジョビン通。
4

エウ・ナォン・エジスト(サンクス、A.C.ジョビン)
リー・コニッツ・ミーツ・リカルド・アリギーニ
Lee Konitz Meets Riccardo Arrighini
Eu Não Existo (Thanks, A. C. Jobim)
2005
ジョビンづいているリカルド・アリギーニのピアノとリー・コニッツのテナー・サックスのデュオ。コニッツはまるで酔っ払っているような吹き方をしている。ジョビン・ミュージックの中で気分良く漂う二人。ピアノ・ソロで演奏される「Ai Quem Me Dera」にはアリギーニのトムに対する思いが感じられる。これもPhilologyレーベル。
4.5

2007年08月13日

今日聴いたジョビン・ソングブック(15)

ボサノヴァにあふれる想い
レイラ・ピニェイロ
Leila Pinheiro
Isso É Bossa Nova
1994
レイラ・ピニェイロのボサノヴァ・アルバムとしては最も好内容。レイラの歌唱も素直で的確。メドレー内を含めて18曲中9曲がトムの曲。
5

黄昏のサウダーヂ
ヨーロピアン・ジャズ・トリオ
European Jazz Trio
Saudade
2006
殺菌されたボサノヴァ。美しいピアノだが、メリハリがない。選曲が雑多なのも残念。トムの曲は14曲中6曲。
3.5

もうひとつのジョビン
アナ・カラン
Ana Caram
The Other Side of Jobim
1992
シンプルな好盤。アナ・カランの歌は「ボサノヴァはこれで充分」と感じさせる。アレンジとギターはセルジオ・アサド、ソプラノ・サックスとフルートはスティーヴ・サックス。「非有名曲を集める」という企画もこれが先駆けだった。
4.5

ジャスト・ジョビン
マンフレッド・フェスト
Manfredo Fest
Just Jobim
1998
マンフレッド・フェストの歯切れの良いタッチが小気味の良い一枚。ベースのデイヴィッド・フィンク、ドラムスのスティーヴ・デイヴィス、パーカッションのシロ・バプティスタも好サポート。遺作。
4.5

ボサノヴァ・スピリッツ
ジンボ・トリオ
Zimbo Trio
Zimbo Trio e o Tom Tributo a Tom Jobim Volume 1
1987
ブラジルではジョビン・ナンバーのみ8曲で発売されたLPに、日本ではジョビン1曲、非ジョビン3曲を加えてCDとして発売された。軽快で的確なアミルトン・ゴドイのピアノが楽しい。ベースのルイス・シャーヴィスもドラムスのフーベンス(フビーニョ)・バルゾッティも好演。
4.5

カミーニョス・クルザードス ジンボ・トリオ・インテルプレータ・トム・ジョビン
ジンボ・トリオ
Zimbo Trio
Caminhos Cruzados  Zimbo Trio Interpreta Tom Jobim
1995
上記の8年後の録音。楽曲への解釈が深まり、音数が少なくなって、非常に洗練された演奏に成長している。各曲の演奏時間こそ短いが、トムの最初期から最後期までの全19曲は聴き応えがある。
5

愛の予感
マリア・クレウーザ
Maria Creuza
Eu Sei que Vou Te Amar
1972
マリア・クレウーザのメジャー3枚目。この頃の彼女の歌はまだまだ初々しい。ヴィニシウスとトッキーニョも参加。彼女の作品の中でも上位に推したい1枚。トムの曲は12曲中6曲。
4.5

ライヴ・アット・ヴァルタン・ジャズ トゥ・ジョビン・ウィズ・ラヴ
アロイージオ・アグイアール
Aloisio Aguiar
Live at Vartan Jazz To Jobim with Love
1996
ベッコ・ダス・ガハーファスから出たピアニスト、アロイージオ・アグイアールのトリオのデンヴァー録音。トムの曲は15曲中10曲。タッチが明快な元気なピアノ。
3.5

*さてこの企画も、あと数回になると思います。