2005年08月11日

ヴィニシウスはなぜ行かなかったのか?

1962年11月21日、ニューヨーク・カーネギーホールのボサノヴァ・コンサート。トム・ジョビンも皆より一足遅れて会場に到着、ジョアン・ジルベルトともにこのコンサートの中心的役割を演じました。

でもそのトムに渡米を説得したうちの一人、ヴィニシウス・ヂ・モライスはコンサートに出演していませんでした。なぜか?

犯人はJ.F.ケネディです。

ヴィニシウスはキューバとの連帯義務を果たしたのでした。米国のキューバ侵攻の諸政策にイタマラチ(ブラジル外務省)として抗議していたのです。考えてみれば、いわゆる「キューバ危機」は、10月22日(ケネディのテレヴィ演説)から30日(マングース作戦中止)までの約1週間。「ボサノヴァ・コンサート」からほんの1ヶ月前の出来事でした。

JFKのキューバ政策がもっと温和なものだったら、ヴィニシウスもトムやジョアンとともにあの時のカーネギーホールに出ていたかもしれないわけですね。歴史は面白いです。
posted by naoki at 23:58| Comment(12) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月09日

キューバとブラジル

プラッサ・オンゼの故・浅田英了さんが、亡くなるちょっと前に、うちの相方にこんなことをこぼしたことがあるそうです。

「ブラジルはもうすっかりすれてしまったよ。そして、ブラジルが失ってしまった最良のものが、キューバには残っている。オレは今はキューバの方が好きなんだ」

今となっては真意は不明ですが、何となくわかる気がします。「わかる気がする」なんて失礼かもしれませんが。僕はまだブラジルにもキューバにも一度ずつしか行ったことないのですが。

でも、「カストロ後」のキューバは米国資本が一気になだれ込んできて、急速に変わってしまうことでしょう。わかっていても、誰にも止められない。それはすごく残念です。

リオも恋しいけど、ハバナも恋しいです。
posted by naoki at 21:45| Comment(10) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月08日

イブライム・フェレール死去

僕がブラジル音楽に次いで敬愛しているのはキューバ音楽なのですが、「キューバのナット・キング・コール」ことイブライム・フェレールが亡くなったそうです。今日の夕刊で知りました。

78歳だったとのこと。残念です。静岡の焼津で聴いた「ドス・ガルデニアス」を僕は一生忘れないでしょう。

ご冥福をお祈りします。
posted by naoki at 21:15| Comment(10) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月02日

alvoradaの話の続き

「吉祥寺ブラジル化計画」を推進しているAlvoradaのマスター黒沢さんは写真もお上手で、ブラジルで撮影した写真がトイレに何枚も貼り付けてあります。

その中の一枚に僕が反応して、「あれ、トム・ジョビンが住んでいたアパートメントのそばでしょう?」と言ったら、「良くわかりますね。それ言ったの岩切さんだけですよ」と言われました。

モノクロームのその写真には、あの、イパネマのナシメントシウヴァ通りの光と、木陰と、風が、完璧に表現されています。木の葉の擦れ合う音が聴こえてきそうなくらい。

で、「これはジョビンが住んでいたアパートメントの前の写真です」なんてキャプションに書いてないところが格好いい。ニクイです(笑)。

吉祥寺に出かけることがあったら、alvoradaに立ち寄って、トイレの写真を見てください。ぜひ。

食事もおいしくて安いですよ。
posted by naoki at 20:38| Comment(10) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月01日

昨日ヴァスコと吉祥寺Alvoradaで

昨夜はヴァスコ・デブリートとJ子さん(ホブソン・アマラールのムリェール)と吉祥寺Alvoradaで痛飲(ホブソンは長崎に長期出張中)。

ヴァスコは昔このAlvoradaから歩いて5分のところに住んでいたので、当時のことを思い出しました。そう言えば、初めて彼に食事に招かれて遊びに行った時、たくさん集まるパーティなのかと思って出かけたら、ゲストは僕一人だったのでびっくりしたものでした。あの時Y子さん(ヴァスコのムリェール)が焼いてくれたいわしの味は今でも忘れられません。

極めて個人的な話で恐縮ですが。
posted by naoki at 21:02| Comment(10) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月30日

デヴィッド・リンチ「ロスト・ハイウェイ」

デヴィッド・リンチの「ロスト・ハイウェイ」をたまたま・ひさびさに観ていたら、「インセンサテス」が流れてびっくり。以前に観た時には気付かなかったのですが。

しかも、映画の最後にはトム自身の演奏というクレジットが流れました。もしかしてリンチ先生、結構ジョビンが好きなのかもしれません。

映画そのものは万人には勧められません。好きな人だけ観てください。それ以上なんとも言えない映画です。僕は好きなのですが(笑)。
posted by naoki at 00:58| Comment(13) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月29日

ドン・ウン・ホマォン死去

「ラティーナ」のサイトのニュースによると、25日、リオで脳内出血で亡くなったそうです。

「あの頃」のミュージシャンが一人また一人と旅立っていってしまいますね。淋しいものです。ボサノヴァがまたちょっと遠くなりました。

ドン・ウン・ホマォンさんのご冥福をお祈りします。
posted by naoki at 01:49| Comment(10) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月25日

モレンバウム夫妻が来日しているのだけれど

今週は仕事が本当に片付いていないので、行けるかどうか微妙です。

会場はブルーノート東京です。
posted by naoki at 21:54| Comment(10) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月23日

シコ「ブタペスト」英訳入手!

あちこち注文していたら、三冊も届いてしまいました。

読み始めていたポルトガル語版と読み合わせながら、理解を深めようと思います。今のところ通勤電車の中くらいしか読む時間がないのが悩みです。

やはり三年くらい掛かるかなあ。
posted by naoki at 15:58| Comment(10) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月13日

カルロス・サンタナ『キャラヴァンサライ』

上田力さんから指摘されて慌ててレコード棚を引っ繰り返しました。サンタナの(なつかしの)『キャラヴァンサライ』に、トム・ジョビンの「ストーン・フラワー」が入っているのですね。

録音は1972年。ちなみにトムの『ストーン・フラワー』の録音は1970年です。

サンタナのこの録音、あまり面白い演奏ではありませんが、トムのこの曲をどうしてまたサンタナがいち早く取り上げることになったのか?

僕は、何と言うか、ものすごく広範な意味での「ラテン・ミュージック」を両者に共通する特徴として感じてしまいます。
posted by naoki at 02:42| Comment(13) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月09日

妹よ!

昨夜は「妹」と思って応援しているヴォーカル嬢の歌を聴きに、近所の某ジャズクラブへ。数ヶ月ぶりだったのですが、また一段とうまくなっていて、ステージ・マナーも堂々としてきていて、思わず酒が進んでしまいました。

僕は音楽とスポーツをこよなく愛している人間ですが(ただし特定のものにかぎる)、世界の超一流もいいけれども、身近な人間が「どんどんうまくなる」を観護る(聴き護る)のは、それに劣らぬ楽しさがあります。かつてこの同じ店で歌い始めた頃に良く喋ったある女性が、その後に米国コンコードからアルバムを出したことを思い出しました。

Hよ、世界を目指せ!
posted by naoki at 14:09| Comment(10) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月06日

レイラ・ピニェイロの新作

入荷を待っていたのですが……。これで手に入るのかな?

http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1069058#TRACK

シコとのデュエット「Renata Maria」をヴァスコに聴かせてもらってから、ずっと耳から離れないので、早く入手したいのです。
posted by naoki at 21:02| Comment(11) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月03日

マリア・ベターニャは欧州ツアー

マリア・ベターニャはスペイン・ポルトガルツアー中。

当然、ヴィニシウス・ナンバーをたくさん歌うことでしょう。日本にも来るといいのにな。

http://www.biscoitofino.com.br/bf/not_empauta_cada.php?id=77
posted by naoki at 16:13| Comment(10) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月30日

フランシスコ・アルヴィスとマリオ・ヘイス

以前にズーザ・オーメン・ヂ・メーロ著「ジョアン・ジルベルト」を要約紹介した時に、ジョアンの歌唱方法のくだりで『フランシスコ・アルヴィス・イ・マリオ・ヘイス』の話になりましたが、そのアルバムがオデオンの「10 POLEGADAS」で復刻されていたので、買って聴いてみました。

マリオ・ヘイスは一枚だけ聴いたことがあったのですが、シコ・アルヴィスとのこのデュエットで、彼の歌唱の特徴がより明確に掴み取れました。ジョアンが登場した時に「マリオ・ヘイスの現代版」と言われたのも何となくわかりますし、シコ・アルヴィスがこの録音でマリオ・ヘイスの歌い方の「秘訣」を「盗み取った」と言われるのも何となくわかります。

しかしやはりこれはジョアンとは全然違うよなあ。ぶっきらぼうで、投げ遣りで、確かに語るように歌ってはいるけれど、ジョアンのように考え抜かれて選び取られた手法ではないと思う。大雑把です。

興味のある人は聴いてみてください。でも、こういう考古学的な話、誰も興味なんかないか……(これだから「現代の音楽は聴きますか?」などと言われてしまうのでしょう)。
posted by naoki at 21:03| Comment(12) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月27日

Brazil Now! The G/9 Group

「もう買いましたか?」と言われて慌てて買いました。このグループ、背景とかはまったく知らないのですが(音を聴くのも初めてです)、ピアノがドン・サルヴァドール、ギターはネコ、ドラムスはウィルソン・ダス・ネヴィスのようです。1968年の録音。まあいろいろと微妙な時期ですが、タフなリズム隊と甘美な混声コーラスの組み合わせの妙が楽しいです。Retrato em branco e pretoも演奏しています。

posted by naoki at 22:00| Comment(4) | TrackBack(1) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月21日

ワルツ・フォー・モニカ

モニカ・セッテルンドが亡くなったことを、土曜日にお茶の水のディスクユニオンのPOPサインで知りました(最近日本では「モニカ・ゼッターランド」という表記が目立ちますが、僕としては昔から紹介されてきたこの「モニカ・セッテルンド」という表記に愛着を感じます)。

北欧のジャズ・ミュージシャンとしては、今年は4月にデンマークのニールス・H・O・ペデルセンが亡くなっています。僕は人並みにペデルセンを聴いてきましたが、そのニュースを聴いても「そうかあ」くらいにしか思いませんでした。でもモニカ・セッテルンドの死を知って、ディスクユニオンの売場で立ち尽くしてしまいました。

彼女は間違いなく僕の好きな女性ジャズ・ヴォーカリストの十本の指に入ります。ちなみにほかには、アン・バートン、アイリーン・クラール、カーリン・クローグ、ブロッサム・ディアリー、ベヴァリー・ケリーあたりが最愛の歌姫たちです。傾向というのは確かにありますね。ぎゃあぎゃあ歌うだけのヴォーカリストはまったく好みではありません。

モニカが亡くなったのは5月12日だったそうです。死因は焼死。自身の寝煙草が原因で、救急車を呼ぼうと電話を掛けて「こんな死に方はしたくない!」と叫んでいたそうです。でも車椅子の彼女は逃げられなかった。なんということでしょう。胸が締め付けられます。さぞかし苦しかったことでしょう……。

モニカ、安らかにお眠りください。あなたの例えばビル・エヴァンスとの録音は、世界中の音楽好きな老若男女をきっと今夜も暖めているに違いありません。

本当にご冥福をお祈りします。
posted by naoki at 22:22| Comment(11) | TrackBack(1) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月15日

カイミ・ヴィジタ・ジョビン・アゲイン

ラティーナのサイトに出ているこのニュースは楽しみですね。ドリ、ナナ、ダニーロが、パウロ・ジョビンとダニエル・ジョビンとともにレコーディングに入ると。

僕はダニエルって結構いいセンスしているんじゃないかと思うんだけど。そんなこと言う人はいないみたいですね。
posted by naoki at 23:58| Comment(12) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月14日

吉祥寺アルヴォラーダでショーロ

吉祥寺のアルヴォラーダに行ってきました。ホーダ・ヂ・ショーロのライヴ・イヴェントでした。

実は吉祥寺の駅でHiroquinhoとばったり会ってしまって、それでこれはぜひとも行かなくちゃなあと思って出かけたのです。

しかし良かったです。本当に感慨深いです。ショーロを自分たちの音楽としてこれだけ熱演してくれている人たちがいるなんて。人生がまたちょっと楽しくなる感じです。

ショーロは本当に、僕がこれから残りの人生を通じて聴くべき音楽なんじゃないかという気になってきます。

徒歩圏内にこういう店があるというのもありがたいです。黒沢さん!
posted by naoki at 00:50| Comment(10) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月12日

ポリテアマ シコ・ブアルキ来日プロジェクト!

先日、ヴァスコ・デブリートと酒を飲みながら四方山話をしていて、シコ・ブアルキは日本に来てコンサートやらないかなあという話題になりました。

呼び屋さんは声を掛け続けているそうです。でも断られ続けているそうです。

で、「シコを日本に呼ぶ方法はあるよ」とヴァスコは言います。

なになに? どうやって?

「それはサッカー場を一つキープすることだよ」とヴァスコ。

シコ、サッカーやらないと駄目なんだそうです(笑)。それが彼の唯一の(かどうかは知らないが)リラックス&リフレッシュの手段なのだそうです。

なるほどなあ。呼び屋さん、どうです? 考えてみませんか? 安いもんだと思うけど。

秩父宮ラグビー場ならいつでも貸しますよ(笑)。プラッサにもコパにも近いしね! ただ、「これいいね」と気に入られて「欲しいよ」と言われたらちょっと困るけど(一応日本ラグビーの聖地なので)。

さてさて、ジョアンも二度も日本に来たことだし、「あと残るは」ですよね。シコ来日実現プロジェクトでも始動させましょうか?

でも大半の人は興味ないだろうなあ。

それでもって、ポリテアマというのは、シコが所有しているサッカー場の名称です。シコのDVDにも出てきます。
posted by naoki at 05:02| Comment(12) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月11日

シコの新曲

レイラ・ピニェイロとシコ・ブアルキが歌う新曲「Renata Maria」を聴かせてもらいました。作はシコ・ブアルキとイヴァン・リンス。

こういう記事もあります。
http://www.biscoitofino.com.br/bf/not_bfnamedia_cada.php?id=368

アルバム『Nos Horizontes do Mundo』が待ち遠しいです。
posted by naoki at 09:52| Comment(11) | TrackBack(1) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする